【2017年10月4日 ダッカ(バングラデシュ)発】
バングラデシュを訪れていたユニセフ(国連児童基金) 事務局長アンソニー・レークは、人道問題担当国連事務次長 兼 緊急援助調整官マーク・ローコックと共同で、以下の声明を発表しました。
© UNICEF/UN0126222/Brown |
ミャンマーにおける暴力から逃れた難民たちから悲劇の物語を聞き、バングラデシュ政府に対し、国連としてできる限り危機対応の手助けをするという決意を新たにし、私たちはバングラデシュを後にしました。
バングラデシュ南部で起きているこの人類の悲劇は、その規模においても、複雑さや広がりの速さにおいても類を見ない甚大な災禍となっています。わずか数週間で、50万人をはるかに上回るロヒンギャの人々が国境を越えて移動し、世界で最も急速に拡大する難民危機の一つとなっています。
難民となった人々は、無秩序に広がる人口密集地で、脆い竹やプラスチックで作られた小屋に住んでいます。こうした環境下で、病気の発生リスクがますます高まっています。さらに、陸路でのアクセスが難しい場所に散在して暮らす難民や、今も移動し続ける難民、仮設住居やインフラ施設設置のための空間の不足への対応など、支援を届けるうえで多くの課題があります。これらの課題を乗り越えて取り組みの継続・強化を可能にするためには、資金を緊急に必要です。
一刻も早く資金を集め、すべての難民が食料、避難場所、水、衛生施設(トイレ)、保健ケアや保護サービスへのアクセスを手にできるようにしなければなりません。仮設住居の状況は悲惨なものになっています。支援を大きく拡大しなければ、すでに深い苦しみを味わった難民に、ふるさとを逃れたという悲劇に加え、さらなる不幸が降りかかることになるでしょう。
本日、新たに更新された国連支援計画が発表されました。その中で、難民や受入国に対する支援活動を拡大するために、国連全体で4億3,400万米ドルが緊急に必要だと要請しています。これを受け、国連中央緊急対応基金(CERF)より1,200万米ドルが、新たに到着した難民のための避難場所新設のために割り当てられました。
下記に発表するロヒンギャ難民に関する数値の一つひとつの向こうに、難民一人ひとりの命があり、その多くは、私たちの支援を待つ子どもたちなのです。
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■ロヒンギャ難民危機に関する最新データ
以下の統計データは、10月3日にコックス・バザールで開かれた記者会見に基づくものです。
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危機下にあるロヒンギャ難民の子どもたちと家族に、人道支援を届けるユニセフの活動を支えるため、日本ユニセフ協会は『ロヒンギャ難民緊急募金』を受け付けています。
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