【2017年11月26日 サヌア(イエメン)/ アンマン(ヨルダン)/ ニューヨーク/ ジュネーブ発】
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© UNICEF/UN0143436/Alsamai |
ポリオの予防接種を受ける子ども。(2017年11月24日撮影) |
昨日、ユニセフ(国連児童基金)のチャーター機が、命を守るワクチンを載せサヌア空港に到着しました。
この航空機は190万回分のワクチンを積んでいました。これらのワクチンはイエメン全土の予防接種キャンペーンを通じて60万人の子どもたちに届けられます。予防接種キャンペーンは、ジフテリア、百日咳、結核、肺炎、および髄膜炎から子どもたちを守ることを目的としています。
今回のワクチンの空輸は、ワクチンの備蓄が急激に底をつき始め、より多くの子どもたちが感染し死に至る危険性が高まる危機的な状況下のイエメンに到着しました。すでにイエメン全土では、10分に1人、予防可能な病気が原因で子どもが命を落としています。
本日、このワクチン空輸を受け、ユニセフ(国連児童基金)中東・北アフリカ地域事務所代表ヘルト・カッペラエレは、下記の通り報告しました。
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© UNICEF/UN0147213/Madhok |
サヌア空港に到着した人道物資。(2017年11月25日撮影) |
今回、11月6日以来初めて、サヌア空港に人道物資を輸送することが出来ました。今日のイエメンは、子どもにとって地球上で最悪な場所と言えます。今日のイエメンでは、1,100万人以上のイエメンの子どもたちが、緊急的に人道支援を必要としています。それは、イエメンのほとんどすべての子どもを指します。
その理由は、明らかです。数十年におよぶ紛争、そして数十年におよぶ慢性的な開発の遅れです。
イエメンは地球上で最も水資源が不足している国です。さらに今日のイエメンは、世界で最も高いレベルの栄養不良を抱えています。この2年半にイエメン全土で起きていることは、当然ながら、以前から極めて悲惨だった状況をさらに悪化させただけです。ユニセフは、今イエメンでは10分に1人の割合で、予防可能な病気が原因で子どもが命を落としていると推定しています。イエメンの子どもの100万人近くが急性水様性下痢症とコレラの影響を受けていますが、前例のないほどの規模で発生したことは、驚くべきことではありません。イエメン全土のほとんどすべての水と衛生施設が破壊され、イエメンの保健制度は崩壊寸前だからです。
イエメンの戦争は、悲しいことに、子どもたちに対する戦争です。過去2年半だけで、5,000人近くの子どもたちが死傷しました。何千もの学校や保健施設が破損あるいは完全に破壊されました。200万人もの子どもたちが、急性栄養不良に苦しんでします。
しかしながら、今日、子どもたちに支援を届けることは、かつてないほど困難です。私たちは、昨日支援物資を輸送できたことに大変感謝しています。しかし、これは十分ではありません。はるかに多くの支援物資が必要とされています。
いま必要なのは、次の3つです。
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