【2018年1月16日 サヌア(イエメン)発】
イエメンで暴力が激化した2015年3月以降、この国に生まれた子どもの数は300万人以上にのぼると、ユニセフ(国連児童基金)は本日発表した報告書の中で述べています。報告書『戦火に生まれて(原題:Born into War)』は、何年にもわたる暴力、避難生活、病気、貧困、栄養不良ならびに水、保健、教育を含む基本的社会サービスが受けられない状況の中で、いかにイエメンの子どもたちが傷を負っているのかを明らかにしています。
© UNICEF/UN0156159/ |
「イエメンの子どもたちの一世代がそのまま、暴力しか知らずに育っているのです。イエメンの子どもたちは、自分たちが起こしたのではない戦争の破壊的な影響に苦しんでいます」とユニセフ・イエメン事務所代表 メリチェル・レラノは述べました。「基本的社会サービスが崩壊することで、栄養不良や疾病が蔓延します。こうした中を生き延びても、紛争による肉体的・精神的傷を生涯抱えて生きていくことになります」
報告書では、以下のような点を報告しています:
推定180万人の子どもが急性栄養不良に陥っている。そのうち40万人近くが、重度の急性栄養不良に陥り生きるために闘っている。
© UNICEF/UN0156168/Fuad |
報告書は、すべての紛争当事者と、彼らと国際社会に影響力を持つ人々に対して、イエメンの子どもたちの保護を優先するよう以下のことを求めています。
2015年に紛争が激化する前から、イエメンは中東諸国における最貧国で、世界の中でも最貧国のひとつでした。イエメンは、数十年におよぶ紛争、開発の遅れ、経済の悪化、そして脆弱な公共インフラやサービスの破壊に苦しんできました。ほとんどの子どもや家族は、人道支援に頼って生きているのです。
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