【2018年8月7日 ヤンビオ(南スーダン)発】
7日、南スーダンの2つの武装グループは、100人以上の子どもたちを解放しました。これで、今年に入って解放された子どもの数は900人を超えました。
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今年4回目の解放式典は、過去2回と同様に、南スーダン南部のヤンビオで行われました。今後数カ月に、さらなる解放が期待されています。
「今年のこれまでの成果は、現在も武装グループにより徴兵・徴用されている1万9,000人の子どもたち全員の解放を期待させるものです」とユニセフ・南スーダン事務所代表のマヒンボ・ムドエは述べました。「その目標が達成されるまで、子どもの徴兵・徴用を終わらせるための活動は続けなければなりません」
解放式典で、子どもたちは正式に武器を引渡し、軍服を脱ぎ、民間人の服を受け取りました。彼らは健康診断を受けた後、ユニセフとパートナー団体が提供する社会復帰プログラムで、カウンセリングや心理社会的ケアを受けます。
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子どもたちは家に戻るときに、社会復帰の初期段階の支援として、家族の3カ月分の食糧を世界食糧計画(WFP)から提供されます。その後、家庭の収入を増やしたり食べ物を十分確保できるよう、職業訓練を受けます。経済的に自立できないことは、子どもたちが武装グループと関係をもつ主要な要因になり得ます。こうした生計向上支援に加えて、ユニセフとパートナー団体は、解放された子どもたちが、心理社会的ケアや学校や学習センターで年齢に応じた教育を確実に受けられるよう支援します。
「これまでの子どもたちの解放は、ユニセフ、国連南スーダン共和国ミッション(UNMISS)、および政府関係者が協力して努力した成果です。紛争当事者との交渉は、すべての関係者による多大な労力と決意を要するものです」とムドエは言いました。「私たちのパートナー団体ならびに政府の関係者の方々が、南スーダンの子どもたちのために尽力頂いたことに心から感謝します」
今回解放された子ども128人(男子90人、女子38人)のほとんどは、2016年に政府との和平合意に署名し、現在その兵士たちが政府軍に統合されている南スーダン人民解放運動(SSNLM)から、また少数がスーダン人民解放運動反対派(SPLA-IO)から解放されました。
ユニセフの解放プログラムには適切な資金が不可欠です。ユニセフは南スーダンで今後3年間に1万9,000人の子どもたちの解放、武装解除、および社会復帰の支援活動に4,500万米ドルを必要としています。
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