【2018年11月30日 サヌア(イエメン)発】
イエメン・ホデイダでの戦闘により子どもたちが教育を奪われている状況を受け、ユニセフ・イエメン事務所代表メリチェル・レラノは、以下の声明を発表しました。
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© UNICEF/UN057348/Al-Ayashi |
イエメンの港湾都市ホデイダ及びその周辺で続く戦闘により、その地域の6万人以上の子どもが学校に通えずにいます。暴力により、3分の1を超える学校が閉鎖を強いられました。そのうち15校は前線にあり、他はひどく損傷を受けているか、避難所として利用されています。また、2部制で運営していた地域の学校は規模を縮小せざるを得ず、授業の実施は午前中数時間のみとなっています。
ホデイダで最も深刻な影響を受けている地域では、教育を受け続けることができる生徒は3人に1人に限られ、学校に出勤している教師は全体の4分の1未満になっています。イエメンにおける教育従事者の大部分は2年以上給料を受け取っておらず、その多くは暴力から逃れ、または生活を成り立たせるために、他の機会を探すことを強いられています。
たくさんの苦難と向き合っているにも関わらず、イエメンでは数えきれないほど多くの先生方が、子どもに対し何らかの形での指導を続けています。子どもたちが学習を続けられるようにしたいという決意をもった取組みは、まさに英雄的な行動です
イエメンの子どもは、あらゆる面で紛争の影響を深く受けています。子どもの負傷者や死者を出し続けているなかで、イエメンにおける暴力は教育―そして、彼らの明るい未来への展望においても計り知れない影響を及ぼしています。紛争当事者は直ちに戦闘を止め、ホデイダやイエメン全土の学校周辺における軍事行動を控え、生徒や教師、その他の教育従事者を暴力から守り、教育の機会を失わせてはなりません
ユニセフは、給料未払いの問題が解決するまで、教師に対し毎月少額の現金給付を実施するプログラムを展開しています
イエメン政府は早急に、教師やその他公務員の給料未払い問題への解決策を見つけ出す必要があります。何よりもまず、イエメンの子どもたちに影響を及ぼす戦闘を止めなければなりません
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