【2018年12月13日 ジュバ(南スーダン)発】
南スーダンで紛争が始まってから5年が経過するなかで、1万5,000人の子どもがいまだに家族と離ればなれの状態です。
© UNICEF/UN0256299/Ryeng |
戦闘によって400万人以上の人々が故郷を離れており、その大部分が子どもです。紛争が始まって以来、ユニセフはパートナーと協力して、約6,000人の子どもの両親や養育者との再会を助けました。
「フランスと同程度の面積を持ちながら、基幹インフラがないこの国では、どの家族の再会にも数カ月を要します。行方不明となっている家族を見つけるまでに、数年間かかる場合もよくあります」と、ユニセフ東部・南部アフリカ地域事務所代表のレイラ・パカラは述べました。「子どもたちがどのようにして戦闘の中耐えていたのかは想像を絶しますが、家族が再びひとつになることに立ち会う喜びは、常に希望の源なのです」
家族と離ればなれになっている子どもは、暴力、虐待や搾取による影響を受けやすくなっているため、子どもが家族のもとへと戻ることが緊急の優先事項です。そして、家族が一緒になった後も、多くの家族は継続した支援を必要としています。家族との再会を果たした子どもの半数、約3,000人は、現在もケースワーカーからサポートを受けており、支援を必要としている子どもの数は計1万8,000人に達しています。
© UNICEF/UN0256298/Ryeng |
近頃南スーダンの紛争当事者との間で交わされた和平協定によって、この取り組みやその他の人道支援活動を拡大することができます。
「和平協定への調印以後、現地では前向きな成果が生まれています」とパカラは述べました。「私たちの望みは、今後数年の間にこれまでアクセスできなかった地域に入れるようになり、命を守る支援をより多くの人々に届けられるようになることです」
紛争勃発後、ユニセフはパートナーとともに以下の支援を実施してきました:
5年間の暴力と不安定な状況が、今も南スーダンの子どもたちを脅かしています。約120万人の子どもが急性の栄養不良に陥っており、この数は紛争が始まって以来最も多くなっています。約220万人の子どもが教育を受けておらず、南スーダンは学校に行けない子どもの割合が世界で最も高い国となっています。
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