【2019年3月12日 キンシャサ(コンゴ民主共和国)発】
ユニセフ(国連児童基金)は、コンゴ民主共和国カサイ地域で、推定26万人の子どもが重度の急性栄養不良に陥っており命を守る治療を必要としていると発表しました。家族と共にカサイ地域から近隣のクウィル州やクワンゴ州に逃れた何千人もの子どもたちも栄養不良に苦しんでいます。
© UNICEF/UN0271277/Tremeau |
2016年から2018年の間に発生した暴力や治安の悪化の影響を受け、カサイ地域では大規模な人の移動、子どもの権利の侵害、ならびに高いレベルの子どもの栄養不良が起きました。現在も一部地域で治安が悪い状況は続いていますが、草むらに隠れて暮らしていた数千人の家族がコミュニティに戻ってきました。
過去2年間カサイ地域において、ユニセフはパートナー団体と協力して、重度の栄養不良に陥った子ども20万人を治療しました。ユニセフは、子どもたちが学校に戻れるように、焼失あるいは略奪された教室500室を修復し、10万人以上の子どもたちに心理社会ケアおよび教育資材を提供しました。さらにユニセフは、おとなの同伴者のいない子どもや武装グループにかかわっていた子ども5,000人以上に対して、家族との再会やコミュニティへの再統合を支援しました。
© UNICEF/UN0271273/Tremeau |
「私たちはパートナー団体ならびにカサイ地域のコミュニティと協力して、子どもたちと家族を悲惨な目に合わせた何年にもおよぶ紛争と暴力から、長い復興への道のりを支えるために活動してきました」とユニセフ・コンゴ民主共和国事務所代表のジャンフランコ・ロティグリアーノは述べました。「しかし、アンゴラから多くの人々がこの地域に帰還してきている脆い現状において、多少なりとも改善された子どもたちの状況は後戻りするのではないか憂慮しています」
アンゴラから少なくとも30万人のコンゴ難民が帰還することで、カサイ地域の保健センターや学校などの基本的サービスが圧迫されています。そのために、多くの子どもたちが必要不可欠かつ命を守るサービスが受けられなくなっています。
ユニセフはパートナー団体と協力して、2017年以降にカサイ地域で行った支援は以下の通りです。
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