【2019年11月4日 ニューヨーク発】
劣悪な環境の中でシリア国内に留め置かれている外国籍の子どもたちに関して、ユニセフ(国連児童基金)事務局長のヘンリエッタ・フォアは、以下の声明を発表しました。
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© UNICEF/UNI218438/Rfaat |
シリア北東部での最近の暴力の激化により、地域に取り残された外国籍の子どもたちを、手遅れになる前に各国政府が出身国に緊急送還する必要性が高まっています。子どもたちとその家族を暴力や虐待から守り、適切なケアを受けられるよう、各国政府には、正しいことを行い、彼らを祖国へ帰す責任と機会があります。
ユニセフの最新の推計によると:
これらの子どもたちはみな、子どもにふさわしくない環境の中で暮らしています。「ぼくたちはどうなるの?」彼らは今、世界に問いを投げかけています。子どもたちは、適切なケアと保護を緊急に必要としています。
© UNICEF/UNI216981/Souleimain/AFP-Services |
少なくとも17カ国が、既に650人以上の子どもを本国に帰還させています。その多くは、現在家族と一緒に住んでおり、母親と共に帰国した子どももいます。子どもたちは今、安全な場所に暮らしながら学校に通い、戦争体験から回復の過程にあります。ユニセフは、親せきやコミュニティへの再統合を支援するなど、こうした帰還した子どもの一部を支援してきました。
ユニセフは、これらの国々のリーダーシップを称賛します。彼らの行動と、世界中で武力紛争の影響を受けた子ども、家族、コミュニティを支援してきたユニセフの長年の経験は、意志あるところには道があることを示しています。
しかし、これらの国々の行動は、標準ではなく、いまだ例外のままです。各国政府に届けたい私たちのメッセージはひとつ。いつでも、子どもの最善の利益を第一に考えるべきだということです。ユニセフは、これらの子どもたちと、地域の避難民キャンプや拘留所で、ますます厳しい状況の中懸命に生き残ろうとしている何万人ものシリアの子どもたちの安全と幸福を深く憂慮しています。これには、シリア北東部で新たに家を追われた4万人の子どもも含まれます。中には、暴力により家族から引き離され、負傷したり、或いは障がいを負った子どももいます。子どもたちは非常に脆弱な立場に置かれており、さらなる被害を受けないよう緊急に保護しなければなりません。
© UNICEF/UNI217694/Hasan |
ユニセフは、各国および紛争当事者による以下の緊急行動をあらためて呼びかけます。
北東部であろうとシリアの他の場所であろうと、戦火が近づくなか、子どもたちを見捨ててはなりません。
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