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日本ユニセフ協会
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シリア北西部
続く、学校や病院への攻撃
2020年こそ、シリアに平和を ユニセフ事務局長声明

【2020年1月2日  ニューヨーク発】

シリア北西部で学校や病院への攻撃が続いていることに関して、ユニセフ(国連児童基金)事務局長のヘンリエッタ・フォアは、以下の声明を発表しました。

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続く、学校や病院への攻撃

トルコとの国境に近いキリの非公式居住区で、仮設テントから外を覗く男の子。(2019年11月撮影)

© UNICEF/UN0348583/Saad

トルコとの国境に近いキリの非公式居住区で、仮設テントから外を覗く男の子。(2019年11月撮影)

新年を迎え、シリアでの紛争がまもなく10年目となる今も、たくさんの子どもたちを取り巻く環境、特に北西部の状況は依然として深刻です。

つい昨日にも、イドリブ県サルミンの小学校にロケット弾が撃ち込まれ、6歳から13歳までの5人の子どもが命を落としました。

元旦は希望の日であり、これからの1年に期待を膨らませる時であるはずです。しかしシリアで暮らす人々にとって、どんな希望も、悲痛な暴力によって打ち消されてしまうことが多くあります。

毎日、4,500人近くの子どもがふるさとから逃れることを余儀なくされ、その多くは避難を繰り返しています。北西部のイドリブ県とその周辺での激しい暴力により、この3週間だけで少なくとも14万人の子どもたちが避難しました。

学校や病院など、子どもにサービスを提供する基本的なインフラへの攻撃は、あまりにもありふれたことになっています。2019年、国連は学校への145件の攻撃と病院および医療スタッフに対する82件の攻撃を確認しました。これらの攻撃の9割以上は、イドリブ県を含む北西部で発生しました。

最近の嵐、豪雨、気温の急降下を含む厳しい冬の天候により、特に激しい暴力から逃れ、キャンプに住んでいる子どもや家族にとって、状況はさらに過酷なものとなっています。

ユニセフは、人道支援のアクセスが制限されている中でも、暴力、混乱、寒さの中で子どもたちが生き抜けるよう、シリアでの活動を続けています。北西部では、パートナー団体と協力し、子どもたちに冬の衣服や毛布、清潔な飲料水、廃棄物管理サービス、健康相談、教育、心理社会的支援を提供し、子どもたちが耐えてきた苦境を乗り越えられるよう支えています。

これらの努力によって人の命を救うことができるものの、いまだ十分ではありません。シリアの子どもたちが必要とし、確保されるべき安全をもたらすことができるのは、戦争の終結だけです。その時まで、平和な今と希望に満ちた未来を持つという彼らの権利は実現しません。

2020年こそ、シリアに平和を

© UNICEF/UNI213840/Kadour/AFP-Services

イドリブ県・タフタナズの国内避難民キャンプで、給水タンクから汲んだ水を運ぶ子どもたち。(2019年9月撮影)

新年にあたり、私たちはシリアの何百万人もの子どもたちに代わって呼びかけます。特に、北西部における紛争当事者と、彼らに影響を与える人々に次のことを求めます。

  • 保健施設、学校、給水システムなど、子どもたちと子どもたちに提供するサービスに対するすべての攻撃を止めること。
  • シリア北西部での敵対行為を直ちに停止し、何よりもまず子どもを優先して保護し、平和的な合意に向けた努力を再開し、シリアでの紛争を終わらせること。
  • 国内の支配地域の境界内外や国境を越えた地域を含め、北西部およびシリア全土のすべての子どもが必要とする持続的かつ妨げられない人道支援のアクセスを促進すべく、可能なすべての手段を通じて、安全保障理事会決議を更新すること。

2020年が、シリアの子どもたちにとって、ついに平和が戻ってくる年になることを心から願っています。

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