【2020年2月12日 ジュバ(南スーダン)/ニューヨーク発】
ユニセフ(国連児童基金)は、武力紛争下の子どもの徴兵・徴用に反対する「レッドハンド(血に染まった手)・デー」である本日、南スーダンの資金不足について報告し、もし緊急に必要とされている資金が確保できなければ、武装勢力や武力グループから解放された子どもたちを支える重要なプログラムが来月で中止を余儀なくされるかもしれないと警鐘を鳴らしました。
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900人の子どもたちが解放のために既に登録されていますが、新たな緊急資金がなければ、ユニセフは彼らが市民生活へ移行するための支援ができなくなるでしょう。3年間の再統合プログラムにかかる費用は、子ども一人あたり2,000米ドルです。それは、心理社会的支援や専門のソーシャルワーカー、家族の追跡と再会支援、教育サービス、その他子どもたちが自分の人生を立て直す手助けをするために必要不可欠な支援をするものです。
「私がこの状況に対して感じていることは、落胆という言葉では表現しきれません」と、ユニセフ・南スーダン事務所代表のモハメド・アグ・アヨヤ氏は述べました。「子どもたちは登録と確認を終え、解放される準備はできており、ユニセフには効果的で実績のある再統合プログラムがあります。それにも関わらず、この必要不可欠な取り組みを継続するための資金がないのです。私の憤りは、子ども時代を取り戻し、新しい人生を始めようとしている子どもたちの憤りです」
2月に南スーダンの統一政府成立が期待され、長期的な平和が望まれる中、ユニセフは、より多くの子どもが解放され、支援を必要とするだろうと予想しています。十分な支援なしに子どもたちを解放することは、被害を受けた子どもたちへの長期的な悪影響に繋がる可能性があり、また、コミュニティを不安定にさせます。
このプログラムは1年間以上、十分な資金を確保できず厳しい状況でした。そのため、この非常に弱い立場にある子どもたちにとって不可欠な支援を維持するために、他の分野の取り組みに割り当てられていた資金から補填せざるを得ませんでした。しかしこうした資金も枯渇し、もし新たな資金支援がなければ、ユニセフは再統合プログラムを中止する以外に手段がありません。
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2015年以来、ユニセフは南スーダンで武装勢力や武力グループに徴兵・徴用されていた3,677人の子どもたちの解放と再統合を支援してきました。再統合プログラムは、このような子どもたちが直面する多様な困難に対処し、市民生活の中に効果的に再統合させ、再び徴兵されることを防ぐ、包括的な支援です。プログラムを終えた子どもたちのほとんどは、武装勢力や武力グループに戻っていません。
ユニセフ・南スーダン事務所は、さらに子どもの兵士を解放し、ただちに再統合プログラムに参加させ、そしてすでに解放された子どもたちのためのプログラムを継続するための2020年の予算として、420万米ドルを必要としています。もし十分な資金支援が得られれば、ユニセフはこの1年で武装勢力や武力グループから解放された2,100人の子どもたちを支援することができます。
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「武装勢力や武力グループに徴兵・徴用されていた子どもたちの人生を変えていく再統合プログラムを継続するために、さらに非常に重要な協定や法律を擁護するための支援として、ユニセフは国際社会に対しさらなる資金支援を求めています」と、アヨヤは述べました。
ユニセフは特に、カナダ、EU諸国、フランス、ドイツ、ノルウェー、スウェーデン、英国そして米国を含む、子どもと武力紛争に関するグループ・オブ・フレンズ(Group of Friends)が率先して、南スーダンの最も弱い立場にある子どもたちの将来を守り、より平和で安定した同国の未来を築き上げていく手助けをするよう求めています。
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