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日本ユニセフ協会
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新型コロナウイルス
グレタさん、ユニセフに協力を表明 気候危機と同じ、子どもの権利の危機

【2020年4月30日  ニューヨーク発】

気候活動家のグレタ・トゥーンベリさんは本日、新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックに対処し、その直接的かつ連鎖的な影響から子どもたちを守るためのユニセフ(国連児童基金)の活動を支援する、子どもの権利推進キャンペーンを、デンマークのNGOの Human Actとともに展開することを発表しました。子どもたちが受ける影響には、食料不足、保健・医療システムの窮状、暴力の蔓延、教育機会の喪失などが含まれます。

グレタさん、ユニセフに協力を表明

ニューヨークで行われたグローバル気候マーチでスピーチをするグレタ・トゥーンベリさん。(米国、2019年9月撮影)

© UNICEF/UNI207025/Chalasani

ニューヨークで行われたグローバル気候マーチでスピーチをするグレタ・トゥーンベリさん。(米国、2019年9月撮影)

「気候危機と同様に、COVID-19のパンデミックは子どもの権利の危機です」とトゥーンベリさんは述べました。「COVID-19は、現在も長期的にも、すべての子どもに影響を与えますが、中でも弱い立場にある子どもたちが最も影響を受けます。子どもたちの命を守り、健康を守り、教育を続けるためのユニセフの重要な活動を支援するために、みなさんぜひ参加してください」

本キャンペーンの開始に当たり、Human Actとグレタ・トゥーンベリ基金は20万米ドルをユニセフに寄付します。そのうちの10万米ドルはトゥーンベリさんがその世界的な活動に対してHuman Actより表彰され授与された賞金で、さらに、賞金と同額の10万米ドルがHuman Actより拠出されました。

本キャンペーンで集まった資金は、石けんやマスク、グローブ、衛生キット、防護具などの支援物資や、命を守るための情報を伝える啓発活動、その他保健・医療システムへの支援など、COVID-19と闘うためのユニセフの緊急プログラムに使われます。

国連が今月発表した報告書は、子どもたちがCOVID-19パンデミックの最大の犠牲者になるリスクがあると警鐘を鳴らしました。現時点までは、子どもたちは多くの場合、直接的な健康への影響を免れてきましたが、危機は彼らの健康や幸福全体に深刻な影響を与えています。年齢や国を問わず子どもたちはみな、特に社会経済的影響、場合によっては病気の蔓延を食い止めるために実施された措置によって影響を受けています。

子どもたちへの影響を軽減するために

アビヤン県で石けんやバケツなどが入った衛生キットを受け取った子ども。(イエメン、2020年4月27日撮影)

© UNICEF/UNI324884/

アビヤン県で石けんやバケツなどが入った衛生キットを受け取った子ども。(イエメン、2020年4月27日撮影)

ユニセフの世界的なCOVID-19への対応は、子どものための重要なサービスの継続を保証しつつ、ウイルスの感染を減らし子どもたちへの影響を軽減するためにパートナーと協力していくことに焦点を当てています。たとえば次の活動が含まれます。

  • 子ども、女性、弱い立場にある人々が、確実に主要な物資を入手し、主要なサービスを利用できるようにする
  • 石けんを使った手洗いに関する情報発信を拡大する
  • ガウン、グローブ、マスクなど医療従事者のための個人防護具や酸素濃縮器、医薬品などの調達を通じて政府を支援する
  • 学校に通えない子どもたちのための遠隔学習の機会を支援する
  • 影響を受けた子どもたちや家族に、心のケアや心理社会的支援を提供する
  • 予防接種など、子どものための不可欠なサービスの維持を支援する

ユニセフ事務局長のヘンリエッタ・フォアは、次のように述べています。

「COVID-19のパンデミックは、世界が近年直面した中でも最大の困難です。COVID-19の連鎖的な影響を最も深刻な形で受ける人々の中には、子どもや若者も含まれます。だからこそ、彼ら自身が何かをしたいと思うのは当然です。

グレタさんは自分自身の活動を通じて、若者が自分の立場を明確にして世界の中で変化を起こす準備ができていることを、証明してきました。ユニセフは、グレタさんと彼女の支持者がこのパンデミックに対抗するだけでなく、ユニセフと協力して立ち向かうことを選択したことをとてもうれしく思います」

 

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