【2020年12月15日 ニューヨーク発】
ユニセフ(国連児童基金)事務局長のヘンリエッタ・フォアは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチンの接種に関し、以下の声明を発表しました。
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© UNICEF/UN0353444/Wilander
西ジャワ州・バンドンの特別支援学校で、フェイスシールドを着用して授業をする教師(中央)。(インドネシア、2020年10月撮影)
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の大流行は、世界の子どもたちの教育に深刻な影響を及ぼしました。教師へのワクチン接種は、それを軌道に戻すための重要な一歩です。
2020年4月下旬のピーク時には、各国での全国的な休校により、世界の約90パーセントの学齢期の子どもたちの学習が中断されました。それ以降休校になる学校の数は減っていますが、学校が地域社会で感染を促進する主な原因ではないというデータが増えているにもかかわらず、休校が感染症の拡大を遅らせるかもしれないという裏付けのない仮説が依然として存在しています。その結果、世界の多くの国で感染者数が急増しているため、再び休校措置がとられています。12月1日現在、世界の学齢期の子どもの約5人に1人、約3億2,000万人の子どもたちの学校が休校になっています。
ユニセフは、COVID-19ワクチンの接種について、最前線にいる医療従事者やリスクの高い人々に対して行ったあと、次に教師が優先されるべきだと呼びかけています。これは、教師をウイルスから守り、直接子どもたちに教えることを可能にし、結果として開校を維持する助けとなるためです。
ワクチンの配分に関する決定は最終的には各国政府に委ねられているものの、長期にわたる休校や学習の中断は、特に最も置き去りにされた子どもたちに深刻な影響をもたらします。学校に通えない期間が長くなればなるほど、子どもたちが学校に戻る可能性は低くなり、親が仕事を再開することも難しくなるでしょう。
これは難しい決断で、妥協を余儀なくされるでしょう。しかし、次世代の未来を守るために全力を尽くすという決断は欠かせず、そのためには、子どもたちのためにその未来を切り開く責任のある人々を守ることから始めなければなりません。
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