【2021年4月22日 アマン/カイロ/ジュネーブ発】
ユニセフ(国連児童基金)中東・北アフリカ域事務所代表のテッド・チャイバン、WHO(世界保健機関)東地中海地域代表のアフマド・アル・マンダリ、GAVIアライアンス国支援代表のパスカル・バイレヴェルドは、シリアへの新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチン到着に関し、以下の声明を共同で発表しました。
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© UNICEF/UN0446399/Nader |
本日シリアに、COVAXファシリティによる最初の輸送分としてCOVID-19ワクチン25万6,800回分が届きました。このインド血清研究所(SII)から輸送されたアストラゼネカ社のワクチンは、北東部や北西部を含む、シリア全土の最前線で取り組む医療・保健従事者に届けられます。
今回のワクチン供給は、シリアの人々にとって一筋の希望の光です。10年に及ぶ紛争で保健システムがすでに疲弊しているなか、医療・保健従事者たちが人々の命を守り続ける助けとなります。 COVID-19ワクチンは、本日、首都のダマスカスに20万3,000回分、紛争や人々の避難が続く北西部に5万3,800回分届けられました。今後数週間から数カ月の間に、さらに多くのワクチンがシリアに届けられる予定です。
シリアではこれまでに5万1,580人のCOVID-19感染者が確認されていますが、検査薬の資材が限られていたり、入手できなかったりするため、実際の数はさらに多いと考えられます。そのため、ワクチンを早く届けることが大切です。シリアの医療従事者、高齢者や基礎疾患のある人など、最もリスクの高い人々がワクチンを接種できるよう、さらなる支援が必要です。
© UNICEF/UN0446412/Nader |
ワクチンは重要な予防策です。しかし、それだけでは十分ではありません。ワクチンを接種したからといって、完全に守られるわけではないのです。手洗いやマスクの着用、ソーシャルディスタンス(社会的距離)の確保など、ウイルスからの防御力を高めるための努力を続けなければなりません。
私たちは、イエメンやシリアなどの紛争国を含む地域全体にさらに多くのワクチンを届けるための取り組みを続けながら、ワクチンの公平な供給を目指します。裕福な国は、COVAXに余剰分の提供を検討すべきです。そうすれば、より多く、より早く、ワクチンを届けることができます。ことばを行動に移すのです。今こそ、真の連帯とこのパンデミックによる深刻な影響をともに分かち合う時です。
3月3日以来、COVAXは中東・北アフリカ地域に500万回分以上のワクチンを供給してきました。本日のシリアへの配送に加え、イラン、イラク、レバノン、パレスチナ、スーダン、イエメンなど、紛争の影響を受ける国や脆弱な立場に置かれた国など、18カ国にワクチンを届けました。
「すべての国のすべての人が守られて初めて、私たち一人ひとりの安全が確保される」(‘we are not safe until everyone is safe’)。ユニセフ、WHO、GAVIは、COVID-19ワクチンを可能な限り多くの最前線で取り組む人々やリスク下に置かれたコミュニティに届けるために、地域全体へのワクチン輸送を続けていきます。また、感染予防に関する信頼性の高い情報を発信し続け、一人でも多くの人を守るために個人用防護具や衛生用品を届けていきます。
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