2022年2月20日カブール(アフガニスタン)発
アフガニスタンのすべての学齢期の子どもたちが、学校に行って学べるようにするための取り組みの一環として、ユニセフ(国連児童基金)とパートナーは、1月と2月の2カ月間、すべての公教育の教師に緊急現金給付支援を行っています。
教師に現金給付支援
アフガニスタンで暮らす数百万人の子どもの教育における教師の重要な役割を評価し、EUの資金支援を受け、教師1人当たり月額100米ドル(現地通貨アフガ二での支給)を提供しています。全国の公立学校の推定19万4,000人の教師がこの現金給付支援を受けています。対象は、公立の小・中・高等学校、技術・職業訓練校、教員訓練センターなどの教師です。
ユニセフ・アフガニスタン事務所代表のモハメド・アヨヤは「多くの教師にとって不安と苦悩の月日が続きましたが、子どもたちが学び続けるために努力を惜しまないアフガニスタンの公立学校の教師たちに、こうして緊急支援を提供できることを嬉しく思います」と述べました。ユニセフは、公立学校の教師への支援を継続するために、2億5,000万米ドルの追加資金を必要としており、ドナーに対して、この重要な取り組みに対する資金支援を呼びかけています。これは、男女関係なく、すべての子どもたちが引き続き教育を受けられるようにするために不可欠な措置です。
すべての子どもに教育の機会を
アフガニスタンにおける広範な教育システムの強化に向けたその他の取り組みには、コミュニティベースの教育への支援、教材や学習用具の配布、教師(特に女性教師)の訓練などが含まれます。
アフガニスタンでは、約880万人の子どもが公立学校に通っています。ユニセフは、今回の冬休みが終わった後、女の子も男の子も、すべての子どもたちが学校に戻れるよう、あらゆるレベルで引き続き働きかけていきます。学校は、子どもたちの学ぶ場であるだけでなく、虐待や搾取といった周りの物理的な危険から彼らを守る安全な空間であり、彼らが必要とする心理社会的支援を提供する場でもあるのです。
■ ユニセフ「人道危機緊急募金」ご協力のお願い
世界中で起きている紛争や武力衝突、感染症の流行など人道危機に苦しむ子どもたちのために、ユニセフは緊急支援を行っています。その活動を支えるため、(公財)日本ユニセフ協会は、ユニセフ「人道危機緊急募金」を受け付けております。アフガニスタンの子どもたちを含む、最も支援を必要としている子どもたちとその家族に支援を届けるために、ご協力をお願い申し上げます。