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世界から“忘れられた緊急事態”〜アグネス大使視察報告2010〜

視察地の概要と視察内容

視察地:ソマリア第2の都市ハルゲイサ

ソマリランド

2010年のアグネス大使の視察地ハルゲイサは、北西部の旧英国領に位置しています。

北西部地域は、国際社会からは認められていないものの、1991年以来ソマリアから独立した国家を宣言し、独自の各省庁や議会、警察、軍隊を組織するなど、“国”としての特徴を持ち始めています。

しかし北東部地域との「領土」をめぐる争いや、氏族間の対立・抗争が断続的に続き、また干ばつや、この数年、南部・中部で台頭しているイスラム原理主義武装勢力による暴力や虐待、戦闘から逃れてくる国内避難民を抱え、深刻な食糧危機や子どもたちの栄養不良、基本的な保健・医療サービスの不備、就学率の低さなど多くの課題を抱えています。

こうした非常に特殊な状況の中、いま、この地域では住民たちによる社会の復興に向けた取り組みが始まっています。

※ 視察訪問先の治安・安全状況と国連の安全管理 »

視察の内容(予定)

視察の大きなテーマは、『女子教育や女性差別など社会の中のジェンダー格差と、それに立ち向かうソマリアの人々、女性たち』です。女子教育の普及や保健・衛生環境の改善、そして根深い差別的慣習(早婚や女性性器切除等)に立ち向かう女性や子どもたちの活動を視察し、“世界から忘れられた国“の再起に向けた活動とそこに生きる子どもたちの姿を報告します。

(C) 日本ユニセフ協会

① 無政府状態の中の社会づくり
“国”という頼るべき存在がない中、子どもたちの健康を守るために、ユニセフの支援を受けて予防接種などの保健・衛生活動、母乳育児の促進、栄養指導などに取り組む女性グループなどの活動を視察します。
② 女子教育
ソマリアで小学校に通える子どもは4人に1人にも満たないのが現状です。特に女の子は伝統的慣習からさらに就学率は低く、生きていく上で必要な知識を得ることが出来ません。こうした現状を改善するために進められている就学率向上のための活動や女性のための識字教育、そこで学ぶ人々を視察します。
③ 女性差別に立ち向かう人々
子どもたちの身体的・精神的健康を蝕んでいるFGM(女性性器切除)という慣習の根絶を訴え、ユニセフと共に活動する女性グループやNGOの活動を通して、根強く残る女性・女の子への差別の実態を視察します。

*上記は予定であり、現地の状況等によって視察の内容が変わることがあります。

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