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財団法人日本ユニセフ協会
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UNITE FOR CHILDREN UNITE AGAINST AIDS

 

NY 国連本部:「子どもとエイズ」世界キャンペーン開始

2005年10月25日 ニューヨーク発

photoコフィ・アナン国連事務総長、アン・ベネマン ユニセフ事務局長、ピーター・ピオット国連エイズ合同計画(UNAIDS)事務局長は、本日、公式に’UNITE FOR CHILDREN  UNITE AGAINST AIDS (子どもたちのために エイズと闘おう)’を合言葉とする「子どもとエイズ」世界キャンペーン開始を宣言しました。

「(このキャンペーンは)多くの子どもや若者たちに影響を与えているエイズに対抗して、みんなが力を合わせて闘おうと呼びかけるものです」とアナン国連事務総長。「HIV/エイズの影響を受けている子どもや若者の数はすでに何百万を数えています。その中には、母子感染という心を痛めるような形が含まれています。感染者数は毎日のように増加しています。世界的なHIV新規感染者数を見ると、若者が半数を占めています。15秒にひとり、若者が感染しているのです」

「早急に対処しなければなりません。目標は野心的なものですが、私たちの力を合わせれば実現できるものです」ユニセフのベネマン事務局長は、キャンペーンの4つの目標(4つのP)を説明しながら述べました。

  • 母子感染の予防 (Prevent mother-to-child transmission):2010年までに、HIVの母子感染を防止するためのサービスを必要とする女性の80%に提供する。
  • HIV/エイズに感染した子どもの治療(Provide pediatric treatment):2010年までに、抗ウイルス治療もしくはコトリモクサゾールによる治療を、必要とする子どもの80%に提供する。
  • 若者の新たな感染の予防(Prevent infection among adolescents and young people):2010年までに、HIV/エイズと共に生きる若者の割合を、世界的に25%削減する。
  • 孤児をはじめ、エイズにより困難な状況にある子どもたちの保護・サポート(Protect and support children affected by AIDS): 2010年までに、公的なサポートやサービスを必要としている子どもたちの80%にこれらの支援を提供する。

壇上からの訴え

国連エイズ合同計画事務局長のピオット博士は、成功のカギについて述べました。学校に通うための費用負担の廃止、HIV/エイズに感染した子どもたちへの治療の拡大、家族や子どもたちをHIV/エイズから守るために、「仕事場でのエイズ」プログラムを導入すべきこと、特に若者のHIV感染を防ぐ努力を強化すること、それも特に女の子のエンパワメントに力を入れることなどを強調しました。

世界から来た5人の子ども代表がキャンペーン開始式に出席し、自らの言葉でエイズと共に生きる苦しみを語りました。

「6年もの間、父の病気と迫り来る死の恐怖にさらされました」と語ったのは、ジャマイカ出身のケリル・マッケイさん(20歳)です。「私自身、この事実をほかの人に『明かす』のが怖くてしかたありませんでした。父に終わりが来るのをすごく恐れていたのです。父の死を見ることも、聞くことにも耐えられませんでした。ですから…自殺を考えたんです。でも、結局、助けを仰ぎ、救われました。ジャマイカ・エイズ・サポートというNGOの女性が、何時間もの間、電話での話し相手になってくれて、父が死んだ後でも希望が持てるよう、励ましてくれたのです」

photoMTVネットワークス・インターナショナルのビル・ローディ社長は、エイズとの闘いにおいて、いかにメディアが重要な役割を担っているかを説明しました。「メディは世界中のほとんどの人とつながっています。MTVのような局となると、若者とのつながりが特に強いと言えます。10億人近い若者が視聴者となる可能性もあるのです。ですから、選択の余地はありません。HIV/エイズとの闘いは、必ず受けなければならない闘いなのです」

ルワンダのジャネット・カガメ大統領夫人も、サー・ロジャー・ムアに紹介されて壇上に上りました。

パキスタンのポップ・デュオであるストリングスのメンバーであり、ユニセフの親善大使であるファイサル・カパディアとビラル・マスグードによる演奏で、キャンペーン開始式は、終わりました。

開始式のあとで、国連事務総長夫人のナーネ・アナンさんは、壇上から訴えかけた人たちの言葉を受けて印象を以下のように述べました。

「子どもたちのことを気遣い、子どもたちがエイズで命を落とさないこと、HIV/エイズに感染しないことを保障しなければなりません。子どもが成長する過程のどの段階でも、子どもたちが私たちおとなの愛情とケアを受けられるようにしなければならないのです」

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