【2020年4月6日 ベイルート(レバノン)発】
ユニセフ(国連児童基金)は、レバノンで危機に晒されている医療従事者と人々を支援するため、医療物資を調達・輸送し、国内194カ所の保健センター(プライマリ・ヘルスケア・センター)に提供しました。これらの物資には、65万枚の手袋、83万枚の医療用マスク、3万4,000枚のN95マスク、2万6,750着のガウン、3,000個の赤外線体温計などの医療アイテムが含まれます。
© UNICEF/UNI317997/Choufany |
ユニセフはまた、社会開発センター260カ所と公立学校1,200校に、洗剤、石けん、漂白剤を提供しています。追加の要望も受けており、今後数週間でさらに多くの物資を届ける予定です。加えて、政府機関、NGO、企業連合と労働組合、治安部隊、スカウトに所属する2,250人以上の非保健従事者向けの研修を支援し、感染予防、自己隔離、そして症状が出ている人々の保護に関する知識とスキルを強化しています。
これらの支援は、ユニセフの新型コロナウイルス(COVID-19)対応の一環として、レバノンの保健省(MoPH)と災害危機管理ユニット(DRM)、各自治体、世界保健機関(WHO)、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)、レバノン赤十字、バラマンド大学など、政府・国連・市民社会のパートナーシップによる成果です。
「COVID-19のパンデミックによって世界各国の政府が直面する困難は増しています。その感染拡大のスピードと規模によって、数えきれないほどの課題が生じているなか、ユニセフはレバノンの子どもたちとその家族の安全を確保するために、あらゆる努力を続けています」とユニセフ・レバノン事務所代表の杢尾雪絵(もくお・ゆきえ)は述べました。「私たちは、最前線で対応にあたる医療従事者の保護と彼らへのサポートを継続し、支援を必要とする人々に可能な限り早く、確実に支援を届けなくてはなりません」
© UNICEF/UNI317998/Choufany |
2月21日にレバノンで初のCOVID-19感染例が確認されて以来、ユニセフは、コミュニティの増大するニーズに対応し、子どもたちや家族が受ける影響に対処するため、レバノンのパートナー団体を支援しています。また、正看護師を雇用するとともに、国境の5カ所における検査・隔離など、感染を減らすための公衆衛生システムの対応強化に取り組んでいます。ユニセフはまた、子どもたちとその家族が自分自身を守り、支援を求める方法を確実に知ることができ、誤った情報が広がらないよう対処するとともに、意識向上と健康のための衛生習慣を促進しています。
ユニセフは、レバノンにおいてリスクに晒されている人々を支援する公衆衛生システムやその他の最前線で活動する団体を引き続きサポートします。そして、パートナーおよびドナーとの協力のもと、支援を拡大し活動資金を確保します。
© UNICEF/UNI317859/Zayyat/AFP |
COVID-19の感染が発生して以降、ユニセフは、公衆衛生システムを支援するため、レバノンでのCOVID-19対応に必要な支援物資の90%以上を、レバノン国内の供給業者から調達しています。それらの支援物資には、手袋、医療用マスク、N95マスク、ガウン、ゴーグル1万4,350個、ヘッドカバー2,500枚、手指消毒剤3万5,000個、赤外線体温計などが含まれます。さらに、漂白剤21万5,000リットル以上、洗剤5,200リットル、固形石けん130万個が、保健センター(プライマリ・ヘルスケア・センター)、学校、社会開発センターなどの施設と、その他のパートナー団体に提供されました。
ユニセフはさらに、COVID-19緊急対応用に特別に設計された下記4つの支援物資キットを調達しています。
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