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日本ユニセフ協会

シリア緊急募金

シリア
拘束中の子ども約850人が危険な状況に 難民の子どもたちの拘束からの解放、安全な送還を

2022年1月23日ダマスカス(シリア)

シリア北東部のハサカにおいて、暴力が激化しています。先週木曜日に、グワラン(Ghwayran)収容所が襲撃されました。拘束されている約850人の子どもたちの安全が非常に脅かされており、中には12歳の子どももいます。報道によると、今なお続く暴力行為によって100人以上が死亡し、数千人が避難しているといいます。

拘束中の子どもたちが危険な状況に

北東部のアルホル難民キャンプに滞在する子どもたち。(2021年1月撮影)

© UNICEF/UN0430210/Souleiman
北東部のアルホル難民キャンプに滞在する子どもたち。(2021年1月撮影)※本文との直接の関係はありません

戦闘が続くことにより、子どもたちが危害を受けたり、強制的に徴兵されたりする危険性が高まります。また、この暴力が他の収容所やキャンプ、地域のコミュニティ内にも広がるかもしれません。

グワラン収容所にいる子どもたちは子どもであり、修復的司法手続きを利用する権利があります。ユニセフは、収容所から子どもたちを解放することを求めます。子どもの拘束は最終手段であり、できる限り短期間であるべきです。

シリア北東部では、約1万人の子どもとその母親が、アルホルあるいはロジ難民キャンプ内の拘束施設で暮らしています。その出身地はさまざまで、60カ国以上にのぼります。日を追うごとに悲惨になっていく状況の中で、厳しい冬を生き延びようと必死になっている彼らは、非常に脆弱な立場に置かれており、緊急に保護が必要な状態です。子どもたちは、暖かい衣服、衛生、保健、教育、食料などの基本的なサービスを受けることができていません。

拘束からの解放、安全な送還を

北東部のアルホル難民キャンプで、ユニセフの支援により冬服を受け取った子どもたち。(2021年2月撮影)

© UNICEF/UN0497205/Souleiman
北東部のアルホル難民キャンプで、ユニセフの支援により冬服を受け取った子どもたち。(2021年2月撮影)※本文との直接の関係はありません

ユニセフ(国連児童基金)は、北東部をはじめとしたシリア国内すべての紛争当事者に、子どもたちを危険から遠ざけ、常に保護するよう求めています。また、紛争に関係するすべての国連加盟国に対し、子どもの最善の利益のために緊急の行動と責任を取り、子どもとその母親を安全に本国へ戻すよう改めて呼びかけています。

引き続き、地元当局と協力しながら、子どもとその母親が安全に本国へ戻ることができるよう支援し、体制を整えます。また、一部の子どもたちが社会復帰できるよう支援します。

時は刻一刻と過ぎていきます。シリア北東部で暮らす子どもたちの命を守るためには、一日一日が大切であり、より力を合わせた行動が必要です。

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