ユニセフ活動報告2005年
スマトラを大津波が襲った2004年末、皆様から迅速に寄せられた大きなご支援のおかげで、ユニセフは、水や医薬品、テントや必要な生活物資をすぐさま現地に送ることができました。
この大災害の後、ユニセフの活動地域では、ひとりの子どもも予防可能な病気で命を失うことがなかったことを、ユニセフは皆様とともに誇らしく思います。被災国すべてで、ユニセフの支援プログラムは現在も続いています。
ユニセフは、現在、157の国と地域で(2005年6月時点)活動を続けています。これだけ広い地域で活動する支援機関は他にありません。広い地域をカバーすると同時に、ユニセフは、支援を必要としている一人一人の子どもたちを見失うことはありません。
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ユニセフは、南アジア、東アジア、太平洋諸国の37カ国で活動しています。それぞれの文化を生かしながら、コミュニティが子どもたちを育む力を支えています。
また、例えば2004年7月にバングラデシュを襲った洪水のように、予測のつかない災害が発生した際にも、被災した人々を守るためにできる限りの支援が行われました。作物が流されてしまった地で、ユニセフはWFP(国連世界食糧計画)と協力し栄養強化食を届けました。この支援がなければ、恐らく100万人の子どもたちが深刻な栄養不良に直面していたことでしょう。すべては皆様のご支援の賜物です。
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スリランカ・ガレ
避難民キャンプで“ゆりかご”に揺られるスポン・マルハラちゃん。津波後、ユニセフは、77万人に保健キットを、69万人の子どもに学校用教材を、29万人の子どもにレクリエーションキットを届けました。
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アフリカ各地で行われているユニセフのプログラムにより子どもたちの「健康」「教育」「平等」「保護」の権利が拡大しています。
リベリアでは、ユニセフの支援によって大規模な武装解除が行われ、戦争に駆り出されていた5,800人の子どもの85%が家族のもとへ戻りました。
HIVに感染して出生する子どもが年に3万人もいるモザンビークでは、首都マプトに初めてHIVに感染した子どものための病院ができました。ユニセフは病院の設備や備品を提供し、小児科医や保健スタッフのトレーニングを行うとともに、若者の感染予防にも取り組んでいます。
皆様のご支援で、2004年には、HIV/エイズに苦しむ人々への抗レトロウイルス薬の供給を大幅に増やすことができ、アフリカ全体でおよそ1,840万ドル(約20億円)分の薬を届けることができました。
【2004年にユニセフが提供した物資の例】
ポリオワクチン |
25億回分 |
殺虫剤処理済みの蚊帳 |
730万張り |
予防接種用ワクチンと
冷蔵輸送用器材等 |
3億9,100万米ドル分 |
抗マラリア薬 |
670万米ドル分 |
教育用資材 |
7,100万米ドル分 |
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スーダン・ダルフール
オタシュ避難民キャンプで水を運ぶ少年。内戦で多くの難民・避難民が生まれているダルフール。ユニセフは、給水車で各キャンプに安全な水を供給しています。また、井戸を修復し、衛生教育を行い、予防接種を行っています。こうした努力が実り、スーダン全体では、生後6カ月から5歳までの子どもの予防接種率が90%に達しました。
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アフリカ・セネガル
ポリオの予防接種を受ける赤ちゃん。アフリカでは史上最大規模の予防接種キャンペーンが行われ、8000万人の子どもが予防接種を受けることができました。アフリカ23カ国で100万人を超える予防接種員がこの活動を支えました。 |
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津波の被害が世界の注目をさらったその影で、2003年末に大地震が起こったイラン・バムでも家を失った75,000人の人々が懸命に復興の努力を続けています。家や両親、友だちや学校を失った子どもたちの心の傷は深く、ユニセフは彼らへの支援を続けています。教育を通じて子どもたちが日常を取り戻せるように。新しい学校が子どもに優しい場所になるように。皆様のご支援がユニセフの推進力となっています。
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ユニセフは社会を巻き込んで子どもの権利の実現をすすめています。
2004年8月には、ハイチの子どもたちの苦境を世界に伝えるべく、サッカーのハイチ代表とブラジル代表のスペシャルマッチが行われました。また、ポリオやはしかなどの病気から何百万人もの子どもの命を守る「予防接種…それは愛」キャンペーンが中南米全体で進められています。皆様の継続したご支援が、ユニセフの願いをかたちにしています。
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イラン・バム
地震の被害を受けた人々の避難民キャンプに設けられた幼稚園でノートを受け取る子どもたち。2004年にユニセフは、総額7,100万米ドル分の教育用資材を提供しました。これには32カ国に届けられた緊急支援用学校セット「スクール・イン・ア・ボックス」11,000セットが含まれます。例えば混迷が続くイラクでは、600万人がこうした教育支援の恩恵を受けました。
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アフガニスタン・ジャララバード
ジャララバードの女子校で教科書を読みあげる生徒。現在、アフガニスタンで学校に通う子どもの30%は女子です。2002年以降、かつて学校に通えなかった女子およそ120万人が小学校に通うようになりました。 |
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皆様のお気持ちを活動に変えて…
昨年、皆様から寄せられた募金は世界157の国と地域で(2005年6月時点)以下の主要な5分野の活動を推し進めるために使われました。ユニセフは、所得が低く5歳未満児の死亡率が高い国々で特に重点的に活動しています。
もし皆様からのご支援がなかったら、継続してお送りくださる募金がなかったら、ユニセフはこれほど多くの活動も、変化をもたらすことも、できなかったでしょう。ユニセフをご信頼くださり、あたたかいご支援をお寄せくださったことに心から感謝いたします。
【2004年 主要分野別プログラム支出割合】
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皆様からのご支援が頼みです!
ユニセフの活動はすべて各国政府と民間からの任意の資金に支えられています。その93%が子どもたちへの支援事業(プログラム)に費やされています。
【地域別プログラム支出割合(2004年)】
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