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日本ユニセフ協会

国際協力人材養成プログラム

海外インターン体験記

氏名 辻野 愛奈
派遣先 マラウイ事務所
派遣期間 2024年6月〜2024年9月

2024年6月から2024年9月までマラウイの首都リロングウェにあるUNICEFカントリーオフィスのWASH(水と衛生)セクションにてインターンをさせていただきました。マラウイはアフリカの南東に位置し、アフリカの最貧国とも言われています。現在も国民の約30%が安全で清潔な水にアクセスできず、70%以上が基本的な衛生サービスにアクセスできていません。また、WASHサービスは干ばつや洪水、サイクロンといった気候災害の影響を受けやすく、その脆弱性が大きな課題となっています。UNICEFのWASHセクションでは、安全な飲料水の提供、衛生の普及促進、そして災害緊急対応を主な活動の柱としています。

インターン期間中は素晴らしい上司、経験豊富なスタッフ、そして高め合える他インターン生に恵まれ、非常に充実した日々を過ごしました。インターン期間中の業務内容は、政府との共同ワークショップへの参加、レポート作成やサポート、プロジェクトのステークホルダーとの連絡調整など、多岐にわたる業務を担当させていただきましたが、その中でも二つの業務をご報告いたします。

一つ目がWASHのダッシュボードの作成です。マラウイのWASHセクションでは、多くのプロジェクトが進行している一方で、それらを一つにまとめた可視化されたモニタリングシステムが整備されていませんでした。インターン期間中、パートナーから送られてくるレポート等を基に、進行中のプロジェクトが一目でわかるダッシュボード作成に携わりました。UNICEF内外からの情報を集約し、フィールドデータを取りまとめ、使いやすいシステム設計について議論しました。このプロセスを通じ、各プロジェクトがどのように実施され、それぞれのプロジェクトがいかに大きなインパクトを与えているのかを実感することができました。

二つ目がマラウイの水供給ポイントにおけるプロジェクトプロポーザルの作成です。マラウイには、NGOや政府などによって設置された約3万の井戸が存在しますが、その3~4割が故障し放置されていると言われています。この問題に対し新たな解決策として新しいモデルの提案を主導しました。経験豊富な上司やセクションのメンバーと密にコミュニケーションをとり、過去のプロジェクトやマラウイのコンテクストをよく知れ反映できたことは、とても理解が深まる経験になりました。また、実際にフィールドに行くことで、地域ごとに異なる課題や、進行中のプロジェクトの改善状況や問題点を学ぶことができ、非常に深い学びとなりました。

最後に、このような貴重な経験をさせていただいたUNICEFマラウイオフィスの皆様、そして手厚いサポートをしてくださった日本ユニセフ協会の皆様に心より感謝申し上げます。今回の経験を糧に、今後もさらなる成長を目指して邁進してまいりたいと思います。

フィールドトリップにて道路ではアクセスできない集落をボートで回りました。

Chikwawa県にて進行中のプロジェクト成果と今後の改善について議論する様子。

最終日にWASHセクションのチームメンバーと。

写真:©日本ユニセフ協会