スクールバスが巻き添えになった先月のバスラでの爆弾テロをはじめ、イラク国内で頻発しているテロ活動や紛争によって、子どもたちが受ける被害が増大しつつあることにユニセフは大きな懸念を示しています。
イラクの多くの地域では、子どもたちは普通の日常生活を過ごすことができません。キャロル・ベラミ−ユニセフ事務局長は、「子どもたちは学校に行けなかったり、十分な保健サービスや安全な水を得られないばかりでなく、これまでにないほどの大きな代償を払っています。現在の不安定な状況によって、子どもたちはとても厳しい状況におかれています」と強調しています。
バスラでの事件以前にも、ファルージャでは100名以上の子どもが命を落としたと言われています。多くの学校がデモや暴動のために閉鎖され、たとえ閉鎖していなくても親は子どもたちを外に出そうとはしません。
「子どもたちには、たとへ紛争下にあっても安全に勉強を続ける権利があります。子どもたちは自由に教育の権利を行使できなければならないし、安心して通学できなければなりません。子どもたちが過ごす場所はすべて、バスの中も、保健センターも、学校も、広場も、安全地帯とされなければなりません。子どもたちが、大人の紛争の犠牲になることを許してはいけないのです。」とベラミー事務局長は語っています。
イラク保健省、赤十字、地域の病院などからの要請に応じて、ユニセフは緊急の保健キッド、安全な水、発電用の燃料の支援を行いました。危険の高い地域では道路が封鎖されており、このような緊急救援物資を届けることが非常に困難な状況ですが、ユニセフは子どもの生存を守るこれらの支援を引き続き行っています。
ベラミー事務局長はさらにこう述べています。
「紛争下においても、国際人道法に基づき子どもや市民は守られるべきであることを、関わるすべての人が再確認をすべきです。人道支援活動は安全に行われ、それにたずさわる人々も尊重されなければなりません」
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