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バングラデシュ・サイクロン第4報
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© UNICEF/Abir Abdullah/Bangladesh |
サイクロン・シドルがバングラデシュ沿岸部に上陸し、沿岸部の貧しい地域の人々の命を奪ってから4日以上がたちました。最新の政府発表によれば、死者数は約3,000人とされていますが、援助機関からは5,000人以上との推計も出ています。
被災者の半数近くは子どもで、そのうち推定40万人は5歳未満です。数字はまだ出ていませんが、子どもは犠牲者の多くをしめているとみられています。多くはおぼれたり、倒れてきた木でけがをした子どもです。寒くなっていく中、子どもや女性は医薬品や食料、衣服やシェルターなどの命をつなぐ物資を緊急に必要としています。又、特に子どもたちが感染しやすいコレラや赤痢などの汚れた水を原因として発生する病気を予防するため、安全な水や衛生設備の提供も急務です。
ユニセフ・バングラデシュ代表のルイ・ジョージ・アーセノーは、パトゥアカリ県にある村を今朝訪問し、すさまじい被害を目の当たりにしました。
「河岸にあるチャルカリ村は、3kmにわたって完全に流されていました。一軒の家も、木も、建物もありません。穀物も、インフラも、人々の生活も完全にやられてしまいました。ここに生活していた子どもや家族は食料とシェルターを必要としています。食料やシェルター、現金による支援は、このような場所へ迅速に届けなければいけません。また、彼らの生活を再建するために、長期的な支援も必要とされています。」アーセノー氏は言います。
数百の村々が文字通り、跡形もなく破壊されました。国のいたるところで電力供給が止まり、通信手段がとざされました。
© UNICEF/Kathryn Seymore/Bangladesh |
家屋や、公共施設、学校、道などのインフラへの損害も甚大です。政府の災害対策により、沿岸部15県の約320万人の人々が安全な場所へと避難しました。このうち多くの人々が自分の家を失い、国内避難民となっています。被災地の90%の家は全壊したとみられています。
これらの推計は、過去3日間の現場での救援活動に基づくものですが、被害の全貌が明らかになるにつれ、拡大するものとみられます。現在までに、中心部から離れた多くの地域にはまだ入ることができていません。バングラデシュ軍や人道支援機関は、きわめて過酷な状況の中、緊急に必要とされる人道支援を被災地に届ける努力をしていますが、それでも生存者のための食料や水が不足しています。現在、計732の医療チームが被災地で活動しています。
学校や教育施設への被害の全容は明らかになっていませんが、これまでに792校が全壊、4,393校が半壊したことがわかっています。
ユニセフは、保健、水と衛生、教育、栄養、子どもの保護の分野で子どもや女性のための救援活動を支援しています。
当面の緊急支援活動に必要な資金は、2,355,000米ドル(約2億6,000万円)と推定されています。被害の全容が明らかになり、必要となる支援が判明次第、必要な資金額は修正される予定です。
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