ペルー太平洋岸で発生した大地震により、都市部で被害発生
【2007年8月16日 ニューヨーク発】
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© UNICEF Peru /Luca Bonaccini |
15日にペルーを襲った地震により、400人以上が死亡、何千人もの人々が住む家を失いました。被災した地域の人口の3分の1以上は、子どもや青少年たちです。
被害がもっとも大きかったのは、ペルーの首都リマからおよそ200キロ南東にある、同国南部の砂漠地帯の町イカとその近くの港町ピスコです。ピスコの教会では、少なくとも200人が崩壊した協会のがれきの下敷きになったと報告されています。被害にあった人々は、教会の礼拝に出席していた最中でした。30万人の人口を抱えるイカの町では、建物の4分の1が崩壊しました。
地震の規模を表すマグニチュード(M)は8.0を観測し、震源地から約150キロ離れたリマでは、ビルが大きく揺れ、一部の地域では停電が発生しました。いくつかの家屋が崩壊しましたが、死者の数は1名に留まっています。しかしながら、2分間もの間つづいた強烈な揺れで、何千人もの人々が表へ逃げ出し、安全のために町の公園で夜を明かしました。
同国政府は、警察や軍、医師、救援隊などをリマに急行させましたが、リマ市内や近郊では、道路にできた大きなひび割れや落下した電線などのため交通が麻痺しています。アンデス山脈へとつづくペルーの中央幹線道路も、大きな岩で塞がれ、通行することができません。
被害の規模はいまだ不明
ユニセフ・ペルー事務所副代表のフロレンス・バウエル氏は、電話インタビューで、被災者の数はまだわかっていないが、政府の対応はしっかりしていると話しました。
「このような緊急事態には慣れている国です」とバウエル氏は話しました。「国軍病院を含め、この国のすべての病院は、助けが必要なすべての人々に医療サービスを提供しています」
政府の要請を受け、ユニセフは、他の国連機関と協力して、パナマからリマへ緊急支援物資を輸送する手続きを進めています。「私たちは、浄水剤、貯水容器や貯水タンク、下痢による脱水症の治療用に経口補水塩などの物資を運び込もうとしているのです」
「被災した人々のために安全な水を確保することが、最優先事項です」。バウエル氏は語ります。ユニセフはまた、教育省と協力して、地震の被害を受けた学校の状況の調査にあたっています。「幸運にも、地震が発生したとき、すべての学校が閉まっていました」。「今日、この国の子どもたちは、緊急事態のために学校へ行くことができずにいます。多くの学校が、この地震によって破壊されているのです」。
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