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フォトエッセイ フィリピン 台風16号「オンドイ」の脅威



フィリピン台風緊急募金 第8報
避難所の中で「完璧な食事」

[2009年11月13日 フィリピン発]

© UNICEF Philippines/2009
メトロ・マニラのムンティンルパ市にあるアラバング小学校のバスケット・コートで避難生活をおくる人々。

9月下旬、台風16号(現地名「オンドイ」・国際名「ケッツァーナ」)がフィリピンを襲い、大規模な洪水に見舞われてからおよそ7週間が経過しました。しかし、いまだに数千人の人々が避難所での生活を強いられています。こうした人々の多くは、まだ幼い子どもや赤ちゃんを連れているか、妊娠中のお母さんたちです。

マニラにあるアラバング小学校では、約450世帯が、全ての階の教室に身を寄せ合って生活しています。この小学校で生活している人々は、フィリピンが、一ヵ月分の雨量を一日でもたらした台風16号に襲われた9月26日から、この場所での生活を強いられているのです。

約180世帯の人々が、この小学校のバスケット・コートを「家」と呼んでいます。日を重ねるごとに、多くの人々が、もう戻れる家は無いのではという失望感を募らせています。

新たな脅威

© UNICEF Philippines/2009
洪水によって家を失った人々のための避難所で、母乳育児を推進するカウンセラーと話す母親たち。

多くの人々で溢れる避難所の中、アナリン・エスコラノさんは、姪のジェナリンちゃん(生後5ヵ月)を抱いて、冷たいコンクリートの床に敷かれたぼろぼろのダンボールの上に座っています。ジェナリンちゃんの母親のベルナリンさんは、ジェナリンちゃんの双子の妹のジョラリンちゃんの下痢の治療を受けるために、保健センターに行きました。

「ジョラリンの便は水のようで、身体を清潔に保っておくのが大変です。おむつも配布されていますが、この避難所にいる全ての赤ちゃんに行き渡るほど十分にありません。私の姉は双子の面倒をみなければなければなりませんから、特に大変なんです。」アナリンさんはこのように話しました。

ジョラリンちゃんのように、多くの赤ちゃんが、洪水後、不衛生な環境に加え、医療サービスや安全な水をはじめとする最低限の生活必需品の不足のために、下痢をはじめとする病気に苦しんでいます。

幼い子どもたちが最も弱い立場に

ベルナリンさんは、母乳育児についての強い信念を持っています。しかしながら、ベルナリンさんは、避難生活を始めてから、双子の娘たちに母乳を与えることが難しくなっていることに気がづきました。大抵、ジェナリンちゃんには母乳を、ジョラリンちゃんには赤ちゃん用の調製乳を与えています。ベルナリンさんは、今の生活から来るストレスが、母乳を出しにくくさせているのではないかと心配しています。

「バスケットボール・コートで寝るのは難しいです」と、ベルナリンさんは話します。「私たちの生活は、台風に襲われる前から楽ではありませんでした。今は、もう一度始めから、あるいはもっと厳しいところから生活をやり直しています。」

ジェナリンちゃんとジョラリンちゃんのような幼い子どもたちは、こうした状況の中で、最も弱い立場に置かれています。幼い子どもたちには、病気から守るための免疫がまだ備わっていません。下痢や下痢による脱水症状、そして、不衛生な状況で不適切に準備された食べ物や、不衛生な水やミルクによって命を落とす危険性が特に高くなります。

母乳は最善の完全食

しかし、こうした状況の中でも、赤ちゃんを安全に、自然な方法で育てられる方法があります。それが母乳による育児です。

「ペンボ」と呼ばれる地元の母乳育児グループのカウンセラーのデリア・ゲルナリさんは、各地の避難所を訪問して回る約20人のカウンセラーのひとりです。彼女のようなカウンセラーさんたちは、赤ちゃんを持つ母親たちに、特にこうした状況では、母乳が赤ちゃんにとって適切な食品であること、そして、生後6ヵ月間の完全母乳育児の重要性や、生後6ヵ月以上の子どものための安全で適切な離乳食の作り方などについて教えています。

「母乳育児を続けることの重要性を理解してもらおうと努力しています。母乳は、お母さんがたが赤ちゃんに与えることのできる完璧な食事です。また、母乳は、赤ちゃんが必要とする栄養分を完全に備えているという利点のほかにも、買う必要も売り切れの心配もない、いつも手に入るものなんです。」(ゲルナリさん)

母乳育児はまた、赤ちゃんにとって、そしてお母さんにとっても心地よいもので、ストレスホルモンのレベルを低く抑える手助けもしてくれます。

母乳育児の促進

母乳育児を広めるため、ユニセフは、ペンボ母乳育児グループのような地元のグループと協力して活動しています。また、母乳を保管したり、「母乳銀行」から寄付された母乳を必要なお母さん方が使用できるようにする支援も行っています。

フィリピン総合病院に設置された「母乳銀行」の母乳は、孤児や先に紹介した双子の母親のような人々の元に届けられています。

アラバング小学校をはじめ数百箇所に設置された避難所では、多くの人々が避難生活を続けています。多くのお母さん方と赤ちゃんたちは、自分の家に帰る日を心待ちにしながら、この状況に適応し、健康に生活する方法を学んでいます。

バスケットコートのほのかな光の下で、ジェナリンちゃんとジョラリンちゃんは、うとうとと、気持ちよさそうに母親の胸のなかで満足している様子でした。

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「フィリピン台風緊急募金」は2010年5月31日をもって受付を終了いたしました。
皆様のご協力によって、ユニセフフィリピン事務所に送金できた額は
132万米ドル(1億1,884万円)にのぼりました。
皆様の温かいご支援に心から御礼申し上げます。

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