|
地方の学校は、紛争から逃れてきた子ども達でいっぱいに【バウカウ、東ティモール 2006年7月3日】
東ティモールの首都、ディリで発生した暴動を逃れ、先月700人を超える中学生が、東部バウカウ県にある学校になだれ込みました。それからというもの、バウカウの3つの中学校は、突然増加した生徒数に対処しようと奮闘しています。 5月末にディリで暴動が拡大し、首都からの避難を余儀なくされた人のうち、3分の1にあたる約25,000人がバウカウ県に保護をもとめて逃げてきました。暴動の最中でも、バウカウ県は首都に比べ穏やかで、大きな暴力事件が起こることもなく、大半の社会サービスは正常に機能しています。 政府はバウカウ県にあるすべての小学校に、ディリから避難してきたすべての子どもを受け入れるようにという指示を出しています。これまでにバウカウにある小学校に、避難してきた子どもが何人くらいいるのかということは不明ですが、ある小学校では、新たに加わった160人の生徒への対応に追われています。 ドン・ボスコ小学校では、350人が避難生活を送っているにもかかわらず、今も授業を続けています。 学校はどこも人でいっぱい首都ディリから逃れ、バウカウ県にやってきた150人の教師のうち、120人はすでに、小学校、中学校、職業訓練校などで職を見つけ働いています。今月予定されている全国テストは、いくつかの県で若干の遅れが予想されるものの、予定通り実施されます。 一方、バウカウ県の学校は衛生設備(トイレ)が不十分で、机やイス、筆記用具、こどもたちの食べ物といった必要不可欠な物資が不足しています。 「この調子で、児童の数が増えると、学校はどこも過剰な負担に苦しむことになるでしょう。定員を大幅に超えた子どもたちをどこで学ばせればいいのでしょうか?」バウカウ県教育長のロドルホ・エンリケ・アパリシオはいいます。 ユニセフは、初等教育を立て直すために、東ティモール政府と協力して活動しています。また、水と衛生状態の改善、保健や子どもの保護などの分野において支援を続けています。 |