アフガニスタン
あれから1年 影を落とす課題
〜ユニセフは、女子教育と女性の健康に対してさらなる投資をすすめる〜
【カブール/ジュネーブ/ニューヨーク、2003年3月18日】
ユニセフは、1年間にわたるさまざまな進展の一方で、アフガニスタンはまだ国の再建の途上で、特に女子と女性が危険にさらされており、さらに、この国は世界の無視という危険にも直面している、と訴えました。
2年目の「バック・トゥ・スクール(学校へ戻ろう)」キャンペーンで、新学期を迎える何百万人もの子どもたちのための準備をすすめる中、いまだに学校に通えない女子の数がこのキャンペーンの進展に対する脅威となっています。昨年のキャンペーンで学校に戻った子ども300万人の3分の1は女子でした。しかし、ユニセフは、いまだに女子の就学率とくに小学校における就学率は、容認できないほど低いと述べました。
キャロル・ベラミー ユニセフ事務局長は、国際社会はいまだ人口の多くが危険な状態で再建のために苦しんでいるこの国に対して、決して注意をそらしたり、投資をやめたりしてはならない、と述べました。
「学校に通う女子は少なすぎ、不必要な死を迎えている女性が多すぎるのです。アフガンの女子と女性は、これまで教育や保健ケアに対するアクセスを日常的に拒否されてきました。私たちの仕事はまだ全く終わっていないのです。
ベラミー事務局長は、ユニセフは特に女子教育の分野に力を入れてきたと語ります。なぜなら、それが長く続く平和と発展の礎であるからです。「教育は、どんな社会でも基盤となるものです。アフガニスタンでは、女子や女性に対する教育は、この国が果たせる最も肝要な投資です」
1年前の最初の「バック・トゥ・スクール」キャンペーンの歴史的な成功に続いて、ユニセフは、教育省とともに、新たな生徒の流入に対応するための準備に一連の投資を行ってきました。そして、少女たちが学校に入学し、通い続けるために障害となっていることを取り除く格別の努力を行ってきました。
2002年の「バック・トゥ・スクール」キャンペーンは、内務省の支援を得て、ユニセフは史上最大規模の教育支援のための物資調達を行い、実質上、国中すべての学校に、総量7000トンもの教材を届けました。これは、大勢の子どもたちが教室に入って、最初からもっともよいかたちでの経験ができるようにと、実施された内務省による大規模なキャンペーンの一部でした。、
今年、ユニセフは、女子の就学率を上げ、中途退学したり学校から引き離される危険性を減らすための新たな活動に焦点をあてています。アフガニスタンは、ユニセフが行っている「2005年までに25カ国を」キャンペーンで、2005年までに教育を受けている女子の数を緊急に増やさなければならない25ヶ国の中のひとつです。
壊れた学校を修復するなどの学習環境を改善するための優先課題は、女子にも男子にも共通のものです。しかし、例えば、学校内に男女別のきれいなトイレがないといったその他の障害は、女子教育が直面する困難を表しています。
3月24日に新学期がはじまるのに先立ち、ここ6週間にわたってユニセフは教育省やその他のパートナーに支援を行ってきました。
|