|
スマトラ沖地震緊急募金 第4報
|
© UNICEF/Antara -Maril Gafur |
ユニセフ・インドネシア事務所のエドワード・カーワディン広報官は、7日夜、スマトラ沖地震被災地の最新の状況を次のように伝えてきました。
「被災地では、感染症の発生が懸念されています。多くの子どもたちは、心に傷を負ってしまっています。また地震が来るのでは、また建物が倒れるのでは、もう、元の生活には戻れないのでは…子どもたちは、一様に心配し見えない恐怖に怯えています。」
「ユニセフは、現在、安全な飲料水の確保と、下痢性疾患をはじめとする感染症の発生や拡大を予防するための衛生環境の確保、そして、子どもたちが『日常』を取り戻す場所としての学校や遊び場の確保に全力をあげています。」
「また、これまでの経験から、こうした状況の中、お母さん方が、不衛生な水を使って赤ちゃんに粉ミルクを与えたりする傾向が増えることがわかっています。ユニセフは、こうした行為の危険性を一人でも多くのお母さん方に知っていただくための啓発活動もスタートさせました。」
「現在までに、被災地の学校にある1138教室が全壊、580教室が半壊、その他548教室にも何らかの被害が出ていると報告されています。すなわち、9万人の子どもたちが、教育支援を必要としていることを意味します。ユニセフは、緊急支援の一環として、10月4日から、教室用テント250基と、教材や遊び道具を順じ配布しています。これにより、被災地の就学児童の約40%にあたる7万人もの子どもたちが、既に学校に戻ってきています。学校の再開は、被災地の人々に、復興への大きな勇気を与えてくれています。」
「今回の地震で親や保護者を失った子どもたちの多くは、現在、親戚などに保護されているようですが、ユニセフは、今後、こうした子どもたちが、適切なケアを受けられるように、また、児童労働などの搾取の被害に遭わないようにするための対策を講じてゆきます。」
ユニセフは、こうした人道支援活動に当面必要な資金として、現在、3,088,000米ドルの支援を国際社会に対し要請しています。
これを受け、現在、サモア地震・津波やフィリピン台風への緊急募金と並行して、スマトラ地震緊急募金を展開している財団法人日本ユニセフ協会は、8日、フィリピンへの100万ドルにつづき、スマトラへ50万ドルを緊急拠出することを決定しました。※
※ユニセフ本部の要請に基づき、自然災害や紛争など緊急事態の発生時に柔軟に対応するために積み立てている緊急拠出積立金より拠出します。