ミレニアム開発目標(MDGs) から 持続可能な開発目標(SDGs)へ
およそ15年間の年月をかけて、ミレニアム開発目標(MDGs)は、子どもたちや若者、その家族が直面していた多くの問題を解決し、生活を改善する原動力となりました。予防可能な病気により命を落とす子どもの数が減った、女の子を含めたより多くの子どもが学校に通えるようになった、極度の貧困が減った、より多くの人々が安全な水を利用できるようなったなど、多くの成果が見られています。
MDGsの達成期限年である2015年は、世界が、来たる新時代への道筋を立てる、歴史的な時です。新たな開発アジェンダとなる、ポスト2015年開発アジェンダを作り上げる過程には、政府や市民社会、民間、学界、国連機関、個人など、すでに何百万人もの人々が関わっています。
ユニセフは、MDGsに代わって新たな開発アジェンダとなる『持続 可能な開発目標(SDGs)』が、MDGsと同様、子どもたちの問題を中心に据えた目標となるよう、熱心に呼びかけてきました。
『すべての子どものためのアジェンダ 2015』:SDGsについてユニセフが重視する10のポイント
『私たちが目指す世界 子どものための「持続可能な開発目標」』(子ども向けにSDGsを解説したパンフレット)
持続可能な開発目標(SDGs)17の分野別目標(2015年9月25日「国連持続可能な開発サミット」で採択) (日本ユニセフ協会訳)
- 1.貧困の撲滅
- 地球上のあらゆる形態の貧困の撲滅
- 2.飢餓の撲滅
- 飢餓の撲滅、食糧安全保障と栄養改善の達成、持続可能な農業の推進
- 3.健康と幸福度
- すべての人の生涯にわたる健康な生活の保証と幸福度の向上
- 4.教育
- すべての人が公平に受けられる質の高い教育の完全普及と、生涯にわたって学習できる機会の向上
- 5.ジェンダーの平等
- ジェンダーの平等の達成とすべての女性と女子のエンパワメント
- 6.安全な水と衛生の保証
- すべての人が安全な水とトイレを利用できる状況の実現とその持続可能な管理の確立
- 7.持続可能なエネルギーの確保
- すべての人が利用可能な、信頼性が高く持続可能な現代的エネルギーの確保
- 8.持続可能な経済成長と人にふさわしい仕事の推進
- すべての人にとって持続可能な経済成長の維持と、完全で生産的な雇用と人にふさわしい仕事の推進
- 9.すべての人のための技術の開発と普及
- 災害に強く回復力のある(レジリエントな)インフラの整備、すべての人のための持続可能な産業化の促進、技術革新の推進
- 10.不平等の削減
- 国内および国の間の不平等の削減
- 11.安全なまち・地域社会への転換
- すべての人が受け入れられる、安全かつレジリエントで持続可能な都市と住居への転換
- 12.責任ある消費と生産の確保
- 持続可能な消費と生産パターンの確保
- 13.気候変動への対応
- 気候変動とその影響への緊急対策の実施
- 14.海洋資源の保存
- 持続可能な開発のための、海洋と海洋資源の保存と持続可能な方法での利用
- 15.地球環境の保護
- 地上生態系の保護・回復・持続可能な利用促進、持続可能な森林管理、砂漠化対策、土地劣化の阻止と回復、生物多様性の損失阻止
- 16.平和で誰もが受け入れられる社会の実現
- 持続可能な開発のための、平和で誰もが受け入れられる社会の推進、すべての人が司法にアクセスできる環境の確保、誰もが利用できる効果的かつ責任の所在が明確な制度の各レベルにおける構築
- 17.目標(SDGs)達成のための仕組みと国際協力の強化
- 持続可能な開発を実現するための手段の強化と国際的な協力関係の活性化
さらにユニセフは、最も苦しい立場に置かれた子どもたちや家族が、未来への発展から取り残されず、十分に恩恵を享受できるよう、公平なアプローチが不可欠であることを確信しています。最終的には、持続的開発の核となる3つの側面(社会面、経済面、環境面)を、この新たな開発アジェンダで統合する必要が生じます。だからこそ、安全で、健康で、十分な教育を受けた子どもたち無しでは、持続可能な開発は始まらない、という事が、メッセージの中心でなければならないのです。
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世界の新たな目標となるであろう『持続可能な開発目標(SDGs)』について、分かりやすく説明している、子ども向けの動画は以下をご覧ください。(英語音声、日本語字幕)
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