HOME > 世界の子どもたち > 緊急支援情報 > ソロモン諸島 地域緊急支援2007/4/10
財団法人日本ユニセフ協会




ソロモン地震・津波 第4報
日本ユニセフ協会、10万ドルを緊急拠出
日本政府も30万ドルの緊急拠出を決定

【2007年4月10日】

4月2日に発生したソロモン諸島の地震・津波による被災者は子ども3万人を含む5万人にのぼると推定され、家屋の倒壊は900軒以上。25,000人あまりが住む場所を失ったと報告されていますが、もともと交通や通信手段が非常に限られている地域で発生した自然災害による被害の全容は、発生から1週間以上たった現在も完全には把握されていません。

ユニセフは、地震発生直後(2日)には現地にスタッフを派遣し、ソロモン諸島ならびに周辺国のユニセフ事務所に備蓄していた医療キットなどの緊急支援物資を被災地に搬入。ソロモン諸島政府やNGOなどと協力して支援活動を展開しています。

ユニセフは、4日(ジュネーブ時間)、こうした活動を今後3ヶ月間展開する費用として、50万ドル(約6,000万円)の支援を国際社会に求めました。

この要請を受け、日本ユニセフ協会は、9日までに10万ドルを緊急拠出。日本政府も、10日、30万ドルの拠出を決定しました。

被災地の状況
  • 被災したギゾの町では、水がなかなか入手できない状況です。多くの給水タンクが破壊されており、被災した人々への給水活動のために消防車が使われています。既に多くの貯水容器と浄水剤が配布されました。
  • 衛生状況の悪い避難民キャンプでは、下痢が増えています。マラリアも増えています。ギゾ病院の修復は、津波の被害がかなり大きかったために遅れる可能性があります。ムンダ保健センターでは、タロ保健センターやホニアラ病院に搬送する前に患者の症状の程度に応じて治療の優先順位を決めています。
  • 現在必要とされているものには、食料、衣服、薬、蚊帳、貯水タンク、水、トラウマカウンセリング、被災した診療所への物資提供、学校の再開支援、水と衛生調査などがあります。津波被災者の精神的サポートも必要とされています。
ユニセフの活動(4月9日まで)
  • 地震直後に、備蓄してあった1万人分の緊急医療キットを送りました。
  • 給水とシェルター用の物資、学用品やレクリエーションキットを4月6日までに届けました。
  • 4月7日までに水と衛生の専門家2人と、栄養士1名をギゾに派遣し、ソロモン政府の活動を支援しています。
  • 保健省及びWHO(世界保健機構)と共に、6ヶ月〜59ヶ月の子どもを対象にしたはしかの予防接種キャンペーンをすすめています。又、ユニセフとWHOは抗マラリア薬の追加配布をする予定です。
  • 4,000人分の緊急保健キット4キットを、ササムンガ、ニラ、ボヌヌの3箇所に4月8日まで届けました。
  • さらに8つの緊急保健ユニット、経口補水塩3万袋、浄水剤3万錠を提供する準備をすすめています。
  • 子どもたちを精神的にサポートするためのネットワーク作りをすすめています。