HOME > 世界の子どもたち > 緊急支援情報 > ソロモン諸島 地域緊急支援2007/4/16
財団法人日本ユニセフ協会




ソロモン地震・津波 第7報
被災地で活躍する若者ボランティア

【2007年4月16日、ソロモン諸島ギゾ発】

© UNICEF Solomon Islands

木造の建物に近づくと、笑い声と話し合う声が聞こえました。若い人たちが笑いながら話しているのが見えました。彼らは立ち上がり、手をたたき、歌いはじめました。そこには、まるでギゾの人々が、一週間前に地震と津波を経験したとは思えないような、静寂と幸せがありました。

ユニセフは、教育人材開発省、保健医療サービス省やNGOと協力し、地域のボランティアを養成するための4日間の研修を行いました。

「このイニシアチブは、2007年4月13日に開始され、下痢やマラリア、せき、かぜ、疥癬(かいせん)を減らし、衛生状態を向上することを目的としています。」ユニセフの栄養担当官、エルハム・モンセフは言います。

約20名の若者がボランティアとして、保健や栄養、衛生の重要なメッセージを被災した地域に伝える手伝いをしています。

「ボランティアの若者には、被災地出身の人もいます。これらの重要なメッセージを、自分の住む地域の人と話し合います。」ユニセフのシニア・プログラム・アシスタントのライネ・ベネットは言います。

メッセージを伝えるために、若者たちは、ひとりひとり伝えていくだけではなく、歌や踊りも取り入れています。

「ライネと教育人材開発省のラエリン・マグは、この活動をすすめていくためにとても重要な役割を果たしました。私たちは彼らを天使と呼んでいます。」とモンセフは言います。

若者ボランティアの一人であるパストル・ガブリエルは、被災地はいま復興とその後に向けて焦点をあてる時期だと感じていると言います。「何を失ったかを考えるのではなく、前にすすむことを考えようとしてきました。それは難しいことではあります。でも、ここで活動していると、私たちの中に前向きな感情もあるように思います。これを自分たちの地域に持ち帰れば、すばらしいスタートになると思います。」

若者グループの活動を通じて、ユニセフとパートナー団体はとても前向きな成果をあげることができたのではないか、とベネットは言います。

現在、保健促進ユニットは首都ホニアラから3人と州当局から1人が参加し、このイニシアチブをすすめています。ボランティアたちの活動は、正式には4月17日から始まり、地域での広報普及活動が始まります。