心理社会的ケア(心のケア)
©UNICEF/2011/N.Imoto
「子どもにやさしい空間」でユニセフのECDキットで遊ぶ子ども
自然災害などによって生じた被害を目の当たりにし影響を受けた子どもたちは、大切なものを失ったショックや急激な生活環境の変化などから、少なからず心に不安を抱えます。こうした状況は、災害が起きた直後に留まらず、数か月さらには数年経った後に現れることも少なくありません。多くのモノやコトが長い間"仮"の状態におかれた東日本大震災の被災地では、子どもたちを支える立場にあるおとなの間にもストレスや不安が広がりました。
日本ユニセフ協会は、震災発生直後、ユニセフが世界の現場で展開する「子どもにやさしい空間」を多くの避難所で展開。一瞬にして"日常"を奪われてしまった子どもたちが安心して遊べる場所を確保するとともに、自らも被災しながら手探りで子どもたちを支え続けた保育園や幼稚園の先生方のサポートという形で心理社会的ケア支援をスタート。これらの活動を基礎に、自治体の心理ケア専門家や子育て支援関係者に対する研修の実施を通じて、行政や地域の体制づくり・機能強化を目的にした支援を行いました。
さらには、子どもの心理ケア専門家の知見と東日本大震災で得た経験を将来の万が一への備えに活かすための取り組みも実施しました。
心理社会的ケア(心のケア)実施プロジェクト
活動分野 |
内容 |
連携団体 |
子どもにやさしい空間
『子どもにやさしい空間』特設ページはこちら |
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- 心のケア資料作成
- つらい体験をした子どもたちの行動の変化や気持にどう向き合い、寄り添ったらいいのかを、漫画で読みやすくまとめた冊子を、心理社会的ケアアドバイザーの監修の下作成し、配布しました。
子どもの心のケア冊子『子どもの心に寄り添って』を制作・配布しました。
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- ガイドブック制作・改訂
- 『子どもにやさしい空間ガイドブック』を制作し、全国約6万の教育施設に配布。研修会も始め、セルフ研修ビデオを制作しました。
セルフ研修ビデオはこちら
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バス遠足・保養 |
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- おもいっきり!そとあそび/福島の子ども保養プロジェクト
- 福島県ユニセフ協会が県生協連や福島大学災害復興研究所とともに2012年から展開している「福島の子ども保養プロジェクト」への支援を実施。震災直後から実施しているバス遠足「おもいっきり!そとあそび」の継続の他、週末を利用して親子で保養に出かける「週末保養企画」を実施しました。親子でのんびり過ごせる機会だけでなく、保護者同士の交流の機会もつくっています。
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個別相談 |
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プレイセラピー |
- プレイセラピー研修講師養成
- プレイセラピーの専門家はあまり多くいませんが、支援活動には子どもの日常である「遊び」から子どもや保護者の様子を的確に把握したり、子どもや保護者、保育士などの子どもと関わるおとながどう子どもに寄り添えばいいのかを研修できる専門家が必要でした。支援活動に参加できる臨床心理士を対象に、プレイセラピー研修を実施できる講師を養成する研修を行いました。
- 保育園・幼稚園への個別サポート
- 要請のあった園に対し、保護者、保育士の心理相談、個別ケースの親子のプレイセラピーなどを実施しました。
- 親子の心のケア
- 子育て支援サークルや行政による研修会等で、日常的な子どもの心理的ケアにつながる保護者のスキルアップのための研修や、健全な発達の促進のための遊びやスキンシップの紹介を行いました。また、親子の遊び場等で、子どもの心のケアにつながる遊びの紹介、親子の心のケアを実施しました。
- 心のケア資料作成
- 日本プレイセラピー協会の専門家の知見と震災発生直後からの活動を基に、『遊びを通した子どもの心の安心サポート・マニュアル』を制作、研修で活用しました。
- 専門家・準専門家研修
- 個別DV・児童虐待ケースに対する児童相談員のスーパービジョン、相談員・保健師・保育士を対象としたDV・児童虐待リスクの高いケースに関する研修、児童相談所心理士向け専門家研修など、現地の専門家のスキルアップを支援しました。
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親子遊びとピアミーティング |
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ままカフェ |
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イベント・キャンペーン |
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