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ミャンマー サイクロン被害第15報
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© UNICEF/ HQ08-0378 |
最大被災地イラワジデルタ地帯の街では、家を失くした被災者は、路上で支援を待っています。通りすがりの人が支援をしてくれるかもしれないと期待しているのです。 |
先週、パン・ギムン国連事務総長がミャンマーを訪問。これを受け、ミャンマー政府高官がより多くの国際支援要員の受け入れを許可して、サイクロン最大被災地であるイラワジデルタ地帯への支援も可能となるだろうとの声明を発表しました。
いち早く支援活動を開始していたユニセフ・ミャンマー現地事務所は、ミャンマー サイクロン被害への国際支援の拡大を歓迎します。
「私は、ミャンマー政府に外国の支援要員や報道関係者へビザを発給して、入国を許可するよう強くお願いしました。そうすれば、被災地へのより柔軟で有効な国際支援活動が可能になるからです。」(パン・ギムン国連事務総長)
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イラワジデルタ地帯南西部の避難所の光景。瓦礫の中、小さい弟の面倒を見ている男の子。 |
「国際社会と全ての国連機関はあらゆる可能な支援活動をします、とミャンマー政府にお伝えしました。」(パン国連事務総長)
23日には新首都ネピドーにミャンマー政府高官を訪問して、パン国連事務総長はより多くの国際社会からの支援と、一体となった迅速な支援体制が可能であることを表明しました。
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イラワジデルタ地帯の南西部は最大の被災地で、子どもたちは家も学校も失いました。避難所となっている学校跡地に、子どもたちが集まっています。 |
「ミャンマー政府には、被災地区に支援拠点を設けて、より迅速に有効な支援活動が、本当に必要としている被災者に届くように配慮してほしいということも要望しました。」(パン国連事務総長) パン国連事務総長によれば、ミャンマー政府は要望に応じて、ヤンゴン空港を国際支援活動のための中継地点とすることに合意したということです。
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ユニセフの現地スタッフ131名は、サイクロン被害直後から現地の協力団体と共に支援活動を展開。ユニセフの緊急事態用の備蓄物資(水浄化剤や下痢による脱水症状の治療のための初期治療キット、経口補水塩、石鹸や調理器具、避難用具などが入った緊急支援キット)が、イラワジデルタ地帯の避難所に届けられています |
ユニセフはすでに、5月2日のサイクロン被害直後から、現地に備蓄してあった緊急支援物資を使って支援活動を展開してきました。その後間もなく、海外からの空路で物資輸送が始まり、現地の協力団体からの支援も展開されました。
しかし、子どもたちの健康状態に対する懸念はますます大きくなっています。現時点では、およそ550万人もの被災者への支援は、まだまだ不足しているのです。
サイクロン被害直後からのユニセフの支援活動は、今後も続いていきます。
ユニセフは、今回のパン国連事務総長のミャンマー訪問を受け、国際社会からの支援がより活発になることを期待しています。