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ミャンマー サイクロン被害第20報
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© UNICEF/HQ08-0619/Thame |
サイクロンで屋根の一部が吹き飛ばされた学校を修復するため、ユニセフの支援物資が使われています。(最大被災地イラワジデルタ地帯のティエ・ピュ村の様子) |
ミャンマー サイクロン「ナルギス」の被災地では、ここ最近の悪天候のため支援物資の輸送が妨げられてさらに困難な状況になっています。
先週の日曜日、強風が吹き荒れ、道路に雨がたたきつけられぬかるむ中、ユニセフの学校用テントの輸送は、困難を極めました。支援物資は900kgもの重量があるのです。
ミャンマー政府は国連に支援物資の輸送にヘリコプターの利用を許可しました。しかし、それでも輸送は強風とたたきつける雨と格闘することがしばしばです。
被災地の村への険しい道のり
さらに、サイクロン被害が深刻な村への支援物資輸送は遅れています。詳細な地図があっても、ヘリコプターの操縦士や支援活動家は、道を誤らずに進むには現地の村人の助けが必要です。
ユニセフは協力団体と、イラワジデルタ地帯南部の住民のもとにたどり着きましたが、さらに支援物資が必要な状況です。村では学校がなくなり、ユニセフは80張りの大型テントを輸送中です。これで、6,000人以上の子どもが安心して学習するスペースができます。
イラワジデルタ地帯のラプッタ地区にある物流中継所にいる国連事務員は、ラプッタの全ての村に、国連ヘリコプターが到着する前に少なくとも一度は食料を届けたと話しました。
© UNICEF/HQ08-0619/Thame |
ユニセフ提供の学校用テントの屋外で遊ぶ子どもたち。ユニセフのスタッフはイラワジデルタ地帯でも最大の被害が出たラプッタに入り、支援しています。 |
最大被災地への追加支援
現在、国連は輸送ヘリコプターが利用できるようになって、最大の被災地に入ることができるようになりました。これまでは、ボートでのアクセスしかできなかった被災地です。
ラプッタは最大被災地ですが、ユニセフはこれまで数日間にわたり支援物資を空輸してきました。ラプッタは500以上の村があり、数百本の水路で区切られている広大な沿岸地域です。
サイクロン「ナルギス」が5月上旬に上陸して、国連の予測では、東南アジアで77,000名以上が亡くなっています。さらに、55,000が行方不明と報告されています。また、主にイラワジデルタ地帯で60万人が避難を余儀なくされています。