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財団法人日本ユニセフ協会




中国大地震 第2報
  支援活動の準備を進めるユニセフ
 

【2008年5月13日 北京発】

四川省江堰で倒壊した中学校から最初に救出された子ども
© UNICEF/China/XuJingxing/Asianewsphoto
四川省江堰で倒壊した中学校から最初に救出された子ども(現地時間13日午前9時ごろ)

被災地の情報の収集と緊急支援活動の準備を進めるユニセフ中国事務所は、限られた情報の中で確実に拡大している被害状況に、憂慮の念を募らせています。

「(地震発生2日目の)今日、被災地の情報の収集が非常に難しい状況が続いています。しかし、そうした断片的に入ってくる情報からも、被害の深刻さが伺えます。先ほど入ってきたニュースでも、ある学校では、相当数の子どもたちが、未だに倒壊した建物の下敷きになっていると伝えていました。今回の地震が子どもたちに与える影響(トラウマなど、中長期的なものも含め)が非常に心配されます。」(ユニセフ中国事務所代表兼国連合同緊急支援チーム イン・イン・ニュイ代表)

ユニセフをはじめ、中国で活動する国連機関は、中国政府当局からの要請があれば、直ぐにでも支援活動を開始できるように準備を整えています。

現地時間13日朝、雨の降りしきる中、四川省省都江堰の倒壊した中学校に閉じ込められた子どもたちが救出されました。12日午後2時28分(北京時間)、四川省の●(=さんずいに文)川県で発生した今回の大地震は、マグニチュード7.8を観測。四川省だけでなく、多くの近隣省へも被害を及ぼし、8つの省と自治体で、現在までに1万1921人が被災したと見られています。ユニセフが確認している情報によると、アクセスが難しい山に囲まれた100kmの範囲に渡って被害が及んでいるようです。

中国政府が派遣した救助活動隊は、降りしきる雨の中、授業中に起きた地震で校舎が倒壊した中学校で、瓦礫や、血のついた制服、教科書などの中から、生存者を探しています。この学校だけで、生徒・教員1000人あまりの消息が確認できておらず、多くが命を落としたのではないかと見られています。運動場には、ビニールシートで覆われた遺体が並べられ、その数は増すばかりです。倒壊した建物で足に重症を負った12歳か13歳と思われる女の子が救出されました。「とにかく、今は、食べものと飲みものが欲しい。」チェン・リンリンさんと彼女のクラスメートは訴えました。

現地時間13日(火)の午後、中国政府の人道支援部隊は、震源地の四川省の●(=さんずいに文)川県のそばになんとか辿り着きました。しかしまだ、犠牲者の正確な数は明らかになっていません。「私たちは、緊急にテント、食糧、衣料品、通信網が必要です。また、負傷者を治療する医療従事者も足りません。」四川省の●(=さんずいに文)川県の中国共産党秘書、ワン・ビン氏は話しました。

四川省は、中国でも最も貧しい省のひとつとされています。人口は8,500〜9,000万人。省都の江堰には1,000万人以上の人々が住んでいます。

ユニセフは、今後、被災状況が明らかになるにつれ、犠牲者や負傷者の数が増加することを懸念するとともに、現地当局の要請があり次第、支援活動を展開できるよう準備を進めております。

(財)日本ユニセフ協会では、ユニセフ現地事務所ならびに本部(ニューヨーク)などと連絡を密にし、ユニセフによる中国での支援活動が始まり追加支援の必要性が確認され次第、緊急募金をスタートできるよう準備しております。