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中国大地震 第3報
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© UNICEF/HQ08-0461/Adam Dean |
中国四川省で12日に起きた大地震から2日が経過し、中国政府は、ユニセフをはじめとする国連機関に対し、被災した人々への支援を求めました。
公式発表によると、これまでに確認された死者は1万5,000人あまり。2万5,800人の生存が確認できていません。何千人もの子どもたちが、授業中に、今回の大地震に見舞われました。
四川省には、就学年齢期の児童が推定1,200万人おり、そのうちの200万人以上が生存していると、ユニセフの広報官、デイル・ルツテインは伝えています。
「瓦礫の下敷きになった多くの子どもたちを含むたくさんの人々の正確な人数や、崩壊した学校や建物の数を把握することは、もはや不可能な状況です。」
四川省の省都江堰近くの成都にある四川省生徒にある中学校では、少なくとも900人が倒壊した中学校の下敷きとなり死亡したと見られています。
「大地震に巻き込まれた家族の悲しみとトラウマは、とても厳しい状況を作っています。多くの人々が、大変取り乱しています。そのうちのほとんどの人は、子どもを失っているのです。ですから、私たちは、長期に渡って支援が必要であると考えています。」(ルツテイン報道官)
現地通信社の報道によると、最大の被災地といわれている地域に、14日(現地時間)、軍用機が支援物資を送り、救助隊員がパラシュートで被災地に降り立ったとのことです。多くの村や小さな町は、ほぼ壊滅。 映秀では、人口1万人のうち2,300人の生存しか確認できていないとの情報が届いています。
中国政府は、10万人以上の救援隊を動員。最も被害の大きかった地域への支援は、アクセスが困難なため、何キロも徒歩で向かっています。
ユニセフ中国事務所は、今回の支援要請を受け、保健キット、テント、避難所の物資、飲料水、衛生用品を含む支援物資を間もなく被災地に向け発送する予定です。
「負傷者のための緊急避難所が必要です。しかしいま最も怖いことは、この地震の被害の規模がどのくらいなのかまだ分からないことです。四川省は、中国で最も人口の多い省ですが、最も貧困層の多い省でもあります。今後被害の拡大が予測されます。」(ルツテイン報道官)
ユニセフ中国事務所では、引き続き現地の被災状況の確認を急ぐと共に、ユニセフとして実施できる支援活動の内容の検討を進めています。
(財)日本ユニセフ協会では、ユニセフ現地事務所ならびに本部(ニューヨーク)などと連絡を密にし、ユニセフによる中国での支援活動が始まり追加支援の必要性が確認され次第、緊急募金をスタートできるよう準備しております。