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財団法人日本ユニセフ協会
 



フィリピン台風緊急募金 第9報
子どもの保護分野の支援が急務
「子どもに優しい空間」づくりをスタート

【2013年11月18日 ニューヨーク/マニラ/タクロバン発】

フィリピン台風では、およそ500万人を超える子どもたちが被災、そのうち78万9,000人が避難生活を強いられています。被災した子どもたち、特に家族と離ればなれになってしまった子どもたちが危険に直面していることは容易に想像できます。ユニセフは、子どもの保護の専門官を被災地に派遣しています。

親や家族と離ればなれになった子どもたちの状況は、まだその全容が把握されていません。ユニセフは、地元の自治体と協力して、一刻も早くそのような子どもたちを探し出し、虐待や暴力、人身取引などの被害にあわないよう、保護する活動を続けています。

© UNICEF Philippines/2013/KPage
教会で避難生活を送る母親と娘。
台風のわずか1週間前に生まれたばかりの娘を抱き、ユニセフとパートナーが配布したバケツと石けんで衣類を洗えると笑顔を見せた。(タクロバン)

また、パートナーとともに作成した、子どもの保護を呼びかけるメッセージを、タクロバン市内でラジオや市内を巡回する車のスピーカーから流しています。

避難所においては、親たちが壊れた家を直しに行っている間などに取り残される子どもたちのため、「子どもに優しい空間」をつくって、子どもたちが安全に過ごせる場所を提供します。今週末までに、被害が大きかった地域を中心に、「子どもに優しい空間」を正式にスタートさせることで、タクロバン市長とも合意しました。

このほか、タクロバン市内と周辺6自治体に水を供給する水処理施設の復旧を支援し、16日夜までに、20万人に安全な水を提供できるようになりました。衛生面では、1万8,000人が利用できる3,000個の衛生キットを提供しました。さらに、妊婦と授乳中の母親たちのために、タクロバン市内30ヶ所にテントを設置し、子どもたちの栄養についてのカウンセリングも行っています。