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財団法人日本ユニセフ協会



【2005年10月19日 ニューヨーク/ジュネーブ発抜粋】
 

image1 支援を待つ子どもは12万人、1万人近くが生命の危機に!

ユニセフは、パキスタンが実効支配するカシミール地方の山岳地帯で支援を待つ子どもは12万人にものぼり、飢え、寒さ、病気などにより、この2-3週間のうちに1万人近くが生命の危機に直面すると推定しています。

デンマーク・コペンハーゲンのユニセフ支援物資供給センターを訪問中のアン・ベネマン事務局長は次のように述べています。「現地の支援活動は日を追う毎に複雑さを増しています。辺境地には1000を越す村があり、子どもたちの命を守る救援物資をそこに届けるためにはが、もっと多くのヘリコプターが必要です。一方、ユニセフが救援物資を既に運び込んだ地域でも、ユニセフと協力して物資を配布し支援活動を展開するNGOなどの組織の数が非常に限られ、支援を本当に必要としている子どもたちになかなか辿り着くことができません。」

 

1000以上の病院、保健・医療施設が崩壊

ユニセフは、更なるヘリコプターの増派の他、ロバや人力など、山岳地帯から避難できない人々への支援物資を辺境地の被災地まで届ける手段と量の拡大、山岳地帯の避難民を受け入れる大規模な避難民キャンプの設置が緊急に必要、としています。また、1000箇所もの病院や保健センターが崩壊していることから、必要に応じた仮設病院の設置を訴えています。更に、被災地の最前線で、ユニセフと共に子どもたちの支援活動にあたる国内外の救援団体を求めています。

仮に今、こうした辺境の村々全てにテントや毛布が届いたとしても、子どもたちの危機は回避されません。汚れた水を飲まざるをえず栄養失調状態にあるにも関わらず、医療支援の手が届いていない子どもたちは、重度の脱水症状による命の危機に晒されています。

「既に相当数の子どもが下痢をしているという報告もあります。悪天候によって支援物資を空輸するルートが塞がれてしまうことによって、身体に傷を負っている、もしくは病気に掛かっている子どもたちは、大変深刻な状況に置かれています」(ベネマン事務局長)。

ヤン・エグランド国連人道問題調整官は、必要な救援活動の規模は、最早パキスタン政府のキャパシティーを超えてしまっていると訴えています。また、WHO(世界保健機構)も、汚れた水や不衛生な環境による疾病の発生を報告しています。

 

インドでも支援活動を展開

ユニセフは、地震の被害を受けたカシミール地方に、仮設医療・保健センターや子どものケアセンターを設置するためのテント500張と薪ストーブ、緊急医療キット、高カロリービスケットや医薬品17トン、経口補水塩6万袋、予防接種用注射器2万人分、ビタミンA剤25000人分、教育キット(=スクール・イン・ア・ボックス)生徒2万人分の他、1万リットルのタンクを搭載した給水車6台、給水タンク1000個、水質検査キットなどを提供しています。


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