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被災地の子どもたち自らの声で発信する写真ワークショプ
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© UNICEF/Madagascar2009/Giacomo Pirozzi |
マダガスカルでのEYE SEEプロジェクトの様子 |
「子どもデジタル写真プロジェクトEYE SEE(アイ・シー)」は、紛争や災害、貧困などに苦しむ世界各国の子どもたちに、写真撮影という活動を通じて、自分の生活について「発信」し、自分の考えや感情を「表現」し、そして周囲と「共有」する体験を提供するプログラムとして、2005年にパキスタンで始まったユニセフのプログラムです。2006年からは、ソニー(株)の支援により、リベリア、ルワンダ、マダガスカル、南アフリカ、エチオピア、マリなどの国ぐにでも開催されてきました。実施国において、困難な状況にある子どもたちの傷ついた心をケアする活動の一環として、また「子どもの社会参加」の促進において、大きな成果をあげています。
マリでの活動の様子はこちら »
3月11日に発生した東日本大震災は、被災地となった東北地方の子どもたちに多大な影響を与えました。発生から半年以上がたち、緊急支援が必要な状態から、心のケア・回復への支援が必要な時期に移ってきています。その中で、子どもたちが自分の声でこの震災を世の中に広く伝える、という活動はまだあまり行われていないことから、日本ユニセフ協会が支援活動を継続している岩手県、宮城県、福島県の3県で「EYE SEE TOHOKU」を実施することになりました。
3県の小中高生が、写真を通じて自分たちの思いを表現するこのユニークなワークショップは、20年以上ユニセフの仕事を通して世界の子どもたちを撮りつづけているイタリア人写真家のジャコモ・ピロッツィ氏の指導のもと、行われます。参加する子どもたちは、ピロッツィ氏からカメラという道具の特性や写真撮影の技術を学び、テーマに基づいて実際に写真を撮影します。その後、撮影した写真をみなで振り返り、自分の生活や身のまわりの環境を見つめなおすとともに、写真を通じて伝えたかったことを話し合います。それを自分達の意見や思いとして表現し、発信することで、周囲の人びととの理解を深め、また復興に取り組む大人たちにむけ、子どもたちの思いを伝える機会を提供します。
(※日時、参加者等は予定です。変更される場合があります)
日にち | 2011年11月5日(土)、6日(日)、12日(土)、13日(日)4日間 |
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参加者 | 大槌町内の中学・高校生 |
会 場 | 大槌町立吉里吉里中学校(上閉伊郡大槌町吉里吉里1-215) |
日にち | 2011年11月19日(土)、20(日)、26日(土)3日間 |
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参加者 | 牡鹿地区小学生等 |
会 場 | 石巻市立鮎川小学校(石巻市立鮎川浜清崎山1-1) |
日にち | 2011年11月27日(日)、12月3日(土)、4日(日)3日間 |
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参加者 | 相馬市内の中学生 |
会 場 | 相馬市教育研究実践センター(相馬市西山字表西山92-1) |
活動の様子は、当ウェブサイトでもご報告していきます。
ソニーは、「For the Next Generation」をキーフレーズに、世界各国の事業所で、映像・音楽・科学教育・環境啓発などに関する社会貢献活動を行っています。ユニセフEYE SEEプロジェクトへのご支援は2006年から始まり、以来、世界各地で開催されるユニセフの写真ワークショップにデジタルスチルカメラなどの機材と運営費用を支援するほか、写真展などを通じ、多くの方々に現地の状況を理解していただくための広報的な支援も積極的に行っています。
過去のEYE SEE ワークショップの結果やソニーのCSR活動についてはこちらをご参照ください。
イタリア人写真家。社会学者。1990年プロ写真家に転向、以来ユニセフや他の開発機関と仕事を続ける。アフリカのコートジボワール、ケニア、南アフリカに17年間暮らし、これまでにアジア、南アメリカ、中東、中欧と東欧、アフリカの115カ国を訪れ撮影活動を行う。
著作は、「My Height Saved Me(1997)」、ルワンダでの集団虐殺からの子どもたちの回復プロセスやアフリカの子どもたちに関する作品集(1999)、子どもの権利条約20周年写真集(2009)、インド洋の子どもたちの肖像を収めた写真集(2010)。貧困や困難な状況にある子どもたちへの写真教授法をつくり、さまざまな国でユニセフの写真ワークショップを指導。Panos Pictures(ロンドン)所属、現在はイタリアのトスカーナ地方在住。