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「児童ポルノ禁止法」改正、国会審議入りへ
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昨年から今年にかけ、与野党よりそれぞれ提出されていた「児童買春・児童ポルノ禁止法」改正案の審議が、26日(金)、衆議院法務委員会で開始されることになりました。
(財)日本ユニセフ協会は、1996年より、ユニセフ本部などと連携しながら、国内のNPO・NGO等とともに児童ポルノ問題に取り組んでまいりました。その結果、1999年に本法が成立され、2004年には、量刑の変更などを中心とする改正がなされるなど、大きな進展が見られました。
しかしながら、昨今の世界的なインターネット等の技術の急速な発達・普及は、私たちの生活を便利にした一方、児童ポルノ画像・映像が簡単に複製され、世界中で流通されることを可能にしてしまいました。こうした状況を受け、国際社会、特にITの世界でもその影響力を持つ先進国を中心に、他人への提供を目的としない児童ポルノの入手・保有(いわゆる「単純所持」)の禁止または罰則化を含む、児童ポルノ対策関連法の整備が急速に進みました。日本でも、単純所持については、長年にわたり国会で検討・議論されてきましたが、1999年の制定時、2004年の改正時ともに、その導入が見送られました。この結果、いわゆる先進8カ国(G8)の中で、単純所持を禁止・罰則の対象としていない国は、日本とロシアだけとなってしまいました。
こうした問題意識に立ち、私どもは、昨年3月、「なくそう!子どもポルノ」キャンペーンをスタート。他人への提供を目的としない児童ポルノの入手・保有(単純所持)を禁止し処罰の対象とすることを中心とした本法の改正、ブロッキングなどのインターネット上での対策を求める署名活動を展開しました。かつてのキャンペーンにも参加してくださった多数のNPO、NGOに加え、Yahoo!Japan社やマイクロソフト社など、インターネットの世界を代表する企業の方々からもご賛同・ご支持をいただいたこのキャンペーンには、今年2月末までに、日本全国から11万5000人を超える方々から、ご賛同の署名が届けられました。
(財)日本ユニセフ協会は、こうしたお声と1998年の大使就任以来、本問題に積極的に取り組まれているアグネス・チャン日本ユニセフ協会大使とともに、法改正の早期審議入りを求めて参りました。
衆議院法務委員会における本改正法案の審議は、6月26日(金)午前9時45分にスタートし、アグネス大使の参考人陳述は、午後2時半頃に予定されています。この様子は、衆議院インターネットテレビhttp://www.shugiintv.go.jp/で生中継される予定です。
ユニセフも審議入りを歓迎
「児童買春・児童ポルノ禁止法」の審議入りの報を受け、アン・ベネマン ユニセフ事務局長は、次の声明を発表しました。
今般、日本の国会が、児童ポルノを禁止する重要な法律を審議されることを知り、ユニセフは勇気づけられています。児童ポルノは、子どもに対する虐待行為であり、子どもの権利の侵害行為に他なりません。実効性のある法律を整備されることは、子どもの権利と福祉を守る上で大変重要です。