子どもの性的搾取
当協会は、1996年にユニセフなどがスウェーデンで開催した第1回「子どもの商業的性的搾取に反対する世界会議」において、日本が児童買春や児童ポルノ問題を放置していると非難されたことをきっかけに、児童買春や児童ポルノ問題の根絶を目指し、法律や政策づくりへの働きかけを始めました。 1999年には「児童買春・児童ポルノ禁止法」が成立し、2004年には一部改正されましたが、その後もインターネットの急速な普及等により、被害の拡大・深刻化・低年齢化が進みました。そのため、児童ポルノの製造や提供のみではなく、立法当時から議論されながら見送られてきた、児童ポルノの入手や保管等のいわゆる「単純所持」の禁止が急務であると考え、国会議員への働きかけ等を続けました。 2010年5月には、広く団体、個人、企業の皆さまの賛同を得て「児童ポルノがない世界を目指して」国民運動を開始し、政府関係者に緊急アピールを提出しました。その内容は、2010年7月に犯罪対策閣僚会議が決定した「児童ポルノ排除総合対策」にも取り入れられ、同対策を推進する母体として設置された、官民が参加する「児童ポルノ排除対策推進協議会」、また、同協議会が発展的に改組され2016年11月に設立された「児童の性的搾取等撲滅対策推進協議会」にも、当協会は積極的に参加しています。 また、国民運動の一環で実施した署名活動に対しては、「単純所持」の禁止を含む法改正を求める117万筆を超える署名を全国の皆さまからお寄せいただき、2011年8月国会に提出いたしました。 2014年6月、「児童買春・児童ポルノ禁止法」の改正により、ようやく児童ポルノの「単純所持」の禁止が実現することとなりました。この改正により、児童ポルノの拡散やさらなる被害の防止、被害にあった子どもたちの保護の強化が実現すること、さらに、OECDで唯一単純所持が禁止されていなかった日本が足並みを揃えることで、国際社会の取り組みが強化されることが期待されます。 2009年〜2015年の主な動き
2006年〜2009年の主な動き
2001年〜2005年の主な動き
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