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公益財団法人日本ユニセフ協会
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東日本大震災復興支援 第238報
里親子支援「ふれあいサマーキャンプ」開催

【2014年7月30日 遠野市発】

お待ちかねの、バーベキュー!
© 日本ユニセフ協会
お待ちかねの、バーベキュー!

日本ユニセフ協会が、東日本大震災復興支援事業の一環として全国児童家庭支援センター協議会に委託して行っている里親子支援事業では、今年も、岩手県内の里親さんや子どもたちの他、里親支援機関、児童養護施設職員の方々も参加する「ふれあいサマーキャンプ」を開催。7月29日から30日の1泊2日の日程で、岩手県遠野市宮守町の『コテージランドかしわぎ』で開催されたキャンプ(主催:岩手県里親会、共催:岩手県社会福祉協議会 児童福祉施設協議会、全国児童家庭支援センター協議会)には、おとな18名子ども8名の計26名が参加。 緑豊かな環境の中、今年のキャンプのテーマにもなった「出会いと仲間作りの夏!」のひと時を満喫しました。

「ふれあいサマーキャンプ」は、孤児となった子どもの養育に力を注ぎ続けている親族里親・養育里親の方々が、わずかの時間でも日頃の疲れを癒せるよう、一時的に子どもたちをお預かりし、その間に休息をしていただくことで、安定した家庭養護の継続に資することを目的とした取り組みです。また、当協会の委託事業で実施されている本キャンプでは、主催の岩手県里親会の他、岩手県大船渡市の児童養護施設大洋学園の里親支援専門員や児童家庭支援センター大洋の職員の協力で、里親養育にかかる協力関係をより一層深めることも目指し、里親子の方々のみならず、里親子の社会的養護に関わる支援機関や児童養護施設の職員の方々にも参加していただいています。

見渡す限りの自然

今年の会場は、自然豊かな「柏木平レイクリゾート」
© 日本ユニセフ協会
今年の会場は、自然豊かな「柏木平レイクリゾート」

29日お昼すぎ、岩手県内の里親さんや子どもたち、関係者らが、今年のキャンプ会場となった「柏木平レイクリゾート」に続々と到着。見渡す限りの自然と梅雨明け後の強い日差しが照りつける中、バーベキューやキャンプファイヤー、石窯ピザづくり体験の2日間を楽しみました。

1日目は、開会・オリエンテーションのあと各自宿泊先のコテージへ移動。暫しの休憩と自由遊びの時間の後、近隣の「道の駅」で、水遊びをしながら暑さも凌ぎました。思いっきり遊んで、子どももおとなもみんな身体はクタクタ、お腹はペコペコ。夕食は海鮮バーベキューでしたが、その食欲を満たすため、さらに、カレーライスとデザートのフルーツポンチも用意されました。夕食後は、“キャンプファイヤー”と“花火”で、深けゆく夜を楽しみました。

キャンプ後半。宮古市から2日目だけ合流した家族も交え、賑やかに石釜でのピザ作り体験。素敵な庭とピザ釜が見える店内で、お店の方から説明を聞きながらピザ生地を作成し、生地が膨らむのを待つこと1時間。さらに生地をのばしてソースを塗り、トッピングを載せ、800度に熱せられた石釜に、ピザが次々に投入されました。ピザ完成に至るまでのスキマ時間は自由時間で、白い木製の素敵なブランコにゆられたり、近くを流れる猿ヶ石川沿いを景色や花を愛でながら散策したりしました。また、周囲の緑の中で、水鉄砲やシャボン玉、ボール蹴りなども楽しみ、みな思い思いに過ごしました。ピザが焼かれる過程では、どんな味になっているのかな?と想像を膨らませながら興味深く釜を覗き込む参加者ら。出来上がったピザはどれも個性的に仕上がっていて、なんと、『ベビースターラーメン』をトッピングにした子どもたちもいました。ちょっと不思議な味もあったようですが、みんな大満足の手作りピザを楽しんだ後は、再びバーベキューで、新鮮なお肉や野菜の昼食を堪能しました。

社会的養護体制強化の一助に

石釜を使った本格的な「手作りピザ」も体験。『ベビースターラーメン』入りのスペシャルピザも登場!
© 日本ユニセフ協会
石釜を使った本格的な「手作りピザ」も体験。『ベビースターラーメン』入りのスペシャルピザも登場!

参加された里親の方々から、「子どもたちによい思い出を作ることができてよかった」、「大自然の中で心も身体もリフレッシュ」といった感想が寄せられた「ふれあいサマーキャンプ」でしたが、スタッフとして関わられた方々からも、次のような声が届いています。

「両日ともに真夏日で、暑さ激しい日でしたが、(柏木平レイクリゾート内に多く見られる)トチの木々は子どもたちの日傘となり、柔らかく涼しげなスペースを提供。日常から離れた場所での、野外遊びとコテージでの宿泊は、とても新鮮だったようです。石窯から焼きあがったピザを見たときの子どもたちの嬉しそうな様子、眩しい笑顔!は、今も、鮮明に思い出されます」(里親子支援をはじめ、日本ユニセフ協会が岩手県内で実施する様々な支援活動の連絡調整にあたってくださっている岩手県ユニセフ協会の伊東信子さん)

「今年は、岩手県内の児童養護施設職員の方々にも参加いただき、キャンプ中の運営や子どもたちのケアの面で心強いご協力をいただきました。その中で、子どもたちが安心して暮らすために里親の皆さんと施設職員とが手を取り合うということの大切さを改めて皆で確認することが出来ました。今後も何らかの形でこの集いが続くよう関係者の方々と協議をしていきたいです」(児童家庭支援センター大洋の船野克好さん)

「『主催:岩手県里親会』としていただきましたが、児童家庭支援センター大洋、大洋学園、日本ユニセフ協会の皆さんのご協力により昨年同様に開催させていただけましたことを心より感謝しております。岩手県里親会は微力ではありますが、被災里親子支援に取り組んでおりますので、今後ともご支援ご協力お願いいたします」(県里親会会長の高橋忠美さん)

「しんどい思いをした子どもたちだからこそ、より多くの信頼できるおとなたちが周りで見守ることが大事だと思います。被災地に限らず、社会的養護のもと里親さんや施設職員、里親会と施設とのつながりをより確かなものにしていく中で、子どもたちの育ちを守って豊かなものにしていく必要性と責任を感じました」(日本ユニセフ協会との連携事業を担当する全国児童家庭支援センター協議会副会長の坂口明夫さん)

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