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公益財団法人日本ユニセフ協会
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エボラ出血熱緊急募金 第70報
エボラ出血熱
シエラレオネ、8カ月ぶりの学校再開
日本をはじめ先進各国からの支援で実現

【2015年4月14日 フリータウン(シエラレオネ)発】

校門で検温を受ける生徒たち。(シエラレオネ)
© UNICEF Sierra Leone/2015
8カ月閉鎖されていた学校がシエラレオネで再開された。首都フリータウンの学校に登校し、校門で検温を受ける生徒たち。

エボラ出血熱の流行によって、昨年9月以降すべての学校が閉鎖されていたシエラレオネ。同国の約180万人の子どもたちは、およそ8カ月ぶりに再開される学校へと戻れることになりました。ユニセフはシエラレオネ政府とともに、教員への研修、手洗いの励行、毎日の体温チェックなどを徹底することで、安全な学校再開に向けた支援をしてきました。

8カ月ぶりに学校が再開

「これは、この国が日常を取り戻すための大きな1歩です。大切なのは、エボラ流行以前から学校に行くことができていなかった子どもたちも含めて、すべての子どもが学校に行けるようにすることです。すべての子どもが教育を受けることこそ、この危機からの復興のカギなのです」とユニセフ・シエラレオネ事務所のローランド・モナーシュ代表は話しました。

安全な学校再開に向けて同様の対策を講じた隣国のギニアとリベリアでは、それぞれ今年1月と2月に学校を再開しています。ギニアでは、130万人の子どもたちが学校に戻っており、リベリアでも、初期段階のデータによると、少なくとも80万人が再び教育を受けられるようになりました。安全な学校再開のための対応基準に準拠する学校数の増加に伴い、学校に戻る子どもの人数も増え続けています。シエラレオネでの学校再開を受け、エボラ流行3カ国すべてで、安全な教育再開の基盤が整ったことになります。

シエラレオネ教育科学技術省は、8,000以上あるすべての学校が再開し、2014-2015年の教育課程を取り戻すことができるとみています。

安全な学校再開に向けた、ユニセフの支援

嬉しそうな笑顔を見せる生徒たち。(シエラレオネ)
© UNICEF Sierra Leone/2015
シエラレオネで学校が再開し、日常の生活に戻ることができた生徒たちが、嬉しそうな笑顔を見せた。

学校再開を支援するため、ユニセフ・シエラレオネ事務所は、9,000人の教員にエボラ予防、安全ガイドライン、また子どもたちへの心のケアの研修を行いました。さらに合計2万4,300カ所(1校あたり3カ所に相当)の手洗い場の設置や、校舎を清掃するための資材などの提供も行いました。

さらに、180万人分の学用品が、まもなくすべての児童・生徒に届けられます。学校へのアクセスが難しい農村部の子どもたちのためには、1万7,000個の太陽光発電式ラジオが配られる予定です。

「学校が安全に学べる場所であるよう、追加で新たな安全基準を設けてはいるものの、エボラが完全に収束するまでは気を緩めることはできません」とモナーシュ代表は付け加えました。

ユニセフのこうした学校再開支援は、米国(USAID/OFDA)、英国、オランダ、スウェーデン(SIDA)、ドイツ、日本、ノルウェー、カナダ、アイスランド各国からの、あたたかいご支援に支えられています。

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