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ユニセフ最新の報告書発表
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© UNICEF/INDA2010-00170/Graham Crouch |
村のクリニックで乳児に支給された経口補水塩と亜鉛の錠剤(インド) |
この2つの病気の予防と対策には共通する点が多々あります。いずれも、予防接種、母乳育児、石鹸による手洗い、安全な飲み水やトイレへのアクセスの拡充といった方法で予防することができ、万が一罹患しても、下痢の症状には経口補水療法、肺炎には抗生物質の投与といった、費用対効果の高い対処方法があります。しかしながら、こうした方法の普及はまだ決して十分ではなく、肺炎の際に抗生物質の投与を受けられる子どもの割合は3分の1以下です。下痢に対する経口補水塩も、開発途上国では子どもの患者の3分の1に使用されるに過ぎません。赤ちゃんを病気から守る最も簡単で効果的な方法の一つは母乳による育児です。それにもかかわらず、開発途上国において6ヶ月未満の子どもが母乳のみで育てられる割合は40%以下です。開発途上国全般に言えることですが、貧しい子どもたちは、裕福な子どもたちに比べて、こうした命を守る支援を受けられない傾向にあります。
©UNICEF/NYHQ2004-13924/Noorani |
報告書では、死亡率の高い75カ国において、その国の最も裕福な2割の家庭が得られるこうした対策が、その国の全ての5歳未満の子どもたちに等しく提供されるのであれば、2015年までに200万人以上の子どもの命が救われるとしています。
肺炎と下痢の主な原因に対するワクチンは既に手に入ります。報告書によれば、殆どの低所得国がヘモフィルス-インフルエンザb型菌(Hib)ワクチンを導入しています。肺炎球菌結合ワクチンもまた入手可能になってきていますので、低所得国はこうしたワクチンを経常的な予防接種プログラムにすぐに導入する必要があります。
新しいアイディアや工夫も、変革を後押しします。例えば、子どもに優しい亜鉛とアモキシシリンの錠剤、味の付いた経口補水塩は、子どもに受け入れられやすいのです。また、保健師が携帯電話やSMSテキストを使って、遠隔地や命の危機に瀕した子どもたちがいる地域に手を差しのべることもできるでしょう。
レーク事務局長は言います。「これまでも、変革が何百万人もの子どもたちの命を救ってきました。それは今もこれからも可能なのです」