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東日本大震災緊急募金 第147報
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© 岡山ユニセフ協会 |
3月9日から11日まで、岡山で開催された写真展。3日間で1500人を超える方々に御覧戴いた。 |
昨年秋、東京国際フォーラムで開催し、5万人を超える方々に御覧いただいた 『ユニセフ 東日本大震災写真展』。震災発生から1年を控えた今月初旬から、岩手、岡山、熊本、広島の各県で順次、また、3月5日からは、国連やユニセフ本部、国連日本政府代表部のご協力と、写真界を代表する企業をはじめとする多くの方々のご協力・ご協賛を得て、ニューヨークの国連本部ビジターズロビーで開催しています。
写真展開催に向け、国連本部ロビーで現地時間3月1日午後から始まった設営。一枚また一枚と飾られはじめた震災発生直後の被災地の状況や日本ユニセフ協会の活動を伝える160枚の写真を、食い入るように見つめ、自身のカメラや携帯電話にその映像を納める国連の見学コースに訪れていた世界中から来た観光客や地元の子どもたち。その姿を見た国連の展示担当者は、「こちら(米国)では、震災のことはもう忘れられちゃっているんだ。テレビや新聞には全く出てこない。そんな中で開かれるこの写真展は、きっと、多くの人に、震災のことを思い出させてくれるはずさ」と語っていました。
© 日本ユニセフ協会/K.Shindo | © 日本ユニセフ協会 | |
国連本部での写真展初日、展示された160枚の大判写真を食い入るように見つめる親子。 | 写真展会場となった国連本部のビジターズロビーは、世界各国からの観光客や社会科見学の子どもたちで溢れている。 |
「(3月11日の)朝、日本から届いた多くの写真に、世界は大きなショックを受けました」潘基文国連事務総長のこの言葉ではじまる本写真展。初日に開催されたオープニング式典には、国連やユニセフ本部関係者、日米の報道関係者をはじめ、国連インターナショナルスクールに通う約30名の子どもたちを含む100名を超える方々が参加。縦横それぞれ1〜2メートルの大きさで飾られた写真が伝える被災状況や子どもたちの様子に、言葉を失い、涙を浮かべていらっしゃいました。
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赤坂国連広報局長(写真右)の司会で進められたオープニング式典には、100名あまりの方々が参加。
写真左から、主催者を代表し国際社会に支援への謝辞を述べた当協会の東郷副会長、日本政府を代表してご参加いただいた国連日本政府代表部の山崎大使、国連事務総長およびユニセフ事務局長の名代として、被災地へのお見舞いと日本の支援者のみなさまからの日ごろの支援への感謝の言葉を述べた、ユニセフのブラント事務局次長。
国連本部での写真展開催にあたり、多くの方々からメッセージを頂戴しました。中でも、掲示写真の抽出や新聞・通信各社とのご連絡に多大なご協力をいただいた東京写真記者協会の花井尊事務局長からは、以下の長文のメッセージ(オリジナルは英文)をいただいております。
日本は昨年3月11日、東日本大震災という未曾有の大震災に見舞われまして、死者は1万5,000人を超え、今なお3,000人以上の方が行方不明になっています。ここに改めて犠牲になられた方々のご冥福をお祈りし、また、被害に遭われた方々にお見舞いを申し上げます。ニューヨークのユニセフ本部からは日本ユニセフ協会を通じて、災害に際しての救援、救助活動を幅広く展開していただき、昼夜を分かたず尽くされた多くの方々に感謝の気持ちを述べたいと思います。
そして、ニューヨークの国連本部で国連事務総長、国連大使をお迎えして「3・11ユニセフ東日本大震災報告写真展」が開かれることは、被災現場を取材した東京写真記者協会加盟の報道カメラマン一同、大変うれしく思うと共に厚くお礼申し上げます。
大震災が発生して津波が押し寄せる瞬間をヘリコプターから捉えた惨状、家族を奪われて震災孤児になった女児を真正面から取り上げた写真、1枚1枚の向こうにある大切な命と苦難を乗り越えようとする子供たちの姿や復興への希望を、写真を通じて多くの方々に感じていただければうれしく思います。
我々はこれからも常に、被災された方々と被災地に思いを寄せ、その復興を見守って、その現場を記録し、問題提起しながらいきたいと思っています。そして、この写真展開催に尽力いただいたユニセフ関係各位、皆様に改めて感謝致します。
今月末まで開催される本写真展。国内では、今後も巡回展が続く予定です。今後の開催予定・詳細は、イベントカレンダーをご覧ください。