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東日本大震災緊急募金 第179報
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クリスマス直前の22日、午前中のバスケットボールの練習が終わったその足でワークショップに参加してくれた子どもたち。 |
子どもたちは、「あったらいいな」と思う遊具のカードを大槌町が用意した公園の『白地図』に貼り付け、カードには無かった“くねくね滑り台”や公園の出入口の門などの絵を描いた。 |
「やっぱり子どもたちに考えてもらった方が良いのでは」とワークショップを企画された大槌町役場の宇澤俊さん。宇澤さんは、大阪府岸和田市から、昨年4月、大槌町に応援派遣された。公園は、宇澤さんの派遣期間が終わる今年3月頃には完成する予定。 |
小槌第4仮設団地の入口。公園は、写真右側の駐車場右奥のスペースに整備される予定。22日のワークショップは、写真中央のログハウス(茶色の建物)で開催された。 |
日本ユニセフ協会は、東日本大震災支援活動の一環として、復旧・復興のプロセスに子どもたちも参加できる機会をつくり、また、子どもたちが楽しく安心して生活できる街が復興されるよう、岩手、宮城、福島各県被災地自治体の取り組みを支援しています。
岩手県大槌町では、子どもたちが安心して安全に遊べる場所が非常に限られている現状に対し、2011年秋、同町の地域整備課(現地域整備部)が中心となって始められた仮設住宅団地サポートセンター敷地内の公園づくりを支援。「遊び場づくり ワークショップ」に参加した子どもたちの意見や要望を取り入れて作られた滑り台などの複合遊具が設置された同公園は、2012年5月に完成しました。
大槌町は、これに続く「遊び場」整備として、小槌第4仮設団地の駐車場用敷地の一角に、新たな遊び場の設置を計画。日本ユニセフ協会は、この新たな遊び場も、仮設住宅団地住民のみならず、地域の子どもたちや町民が集える場所となるよう、住民の意見を反映した遊び場づくりのプロセス作りを支援。この一環として、2012年12月22日(土)に、親子で「楽しい遊び場」を考えるワークショップを開催しました。
参加した子どもたちは、大槌町の方々が用意した公園の「白地図」に、『うんてい』や『ぶらんこ』『ジャングルジム』『滑り台』などの好み遊具の絵が描かれたカードをピックアップ。思い思いの場所に貼り付け、メニューには無かった種類の遊び道具や、出入口の門などを描き込みました。
今回、ワークショップの運営を担当されたお一人、昨年4月から大阪府岸和田市から大槌町に応援派遣されている宇澤俊さんによると、ワークショップに参加した子どもたちが“こづちいろいろ遊び公園”と命名したこの新たな遊び場は、宇澤さんの派遣期間が終了する2013年春頃には完成する予定とのこと。
「ぼくたちみたいな職員が考えるよりも、やっぱり子どもたちに考えてもらった方が良いのではと思い、ワークショップを開かせていただきました」「前回(の「遊び場づくり」)は、決まった遊具の色などを選んでもらっただけでしたが、今回は、遊具選びから始めてもらいました」「(大槌町ではこの公園づくりの他にも)住民の方が参加する街づくりをすすめています」(宇澤さん)
川沿いの自然豊かな場所に立つ小槌第4仮設団地では、この公園の整備に合わせ、お年寄りなどが楽しめる散策路などの整備も検討されています。
写真クレジット全て:© 日本ユニセフ協会