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ユニセフ協会からのお知らせ

イノベーションラボ:現場から出たアイディアで、人道支援に解決策を

【2013年10月21日 ニューヨーク発】

イノベーションラボでは、人道支援分野の課題を解決するイノベーションを生み出そうと、人道支援現場で働くスタッフが顔をつき合わせて熱心にアイディアを出し合いました。

緊急支援の現場では、様々な課題に直面します。それらを克服するためには、日々のイノベーションが必要とされており、ユニセフの支援の取り組みには、新たに生み出された技術や戦略が次々と取り入れられています。ニューヨークの本部では、人道支援の現場で働く専門家たちが頭をつき合わせて、新たなイノベーションを生み出そうとしています。

「もし、支援現場に輸送中のワクチンの配送状況を追跡でき、ワクチン保管箱の温度を把握できたなら・・」

「もし、支援を求める人々が一番必要としている物資やサービスを、支援する側がバーチャル市場を通じて把握できたなら・・」

「SMSやツイッターを上手く使って、子どもに対する脅威を地図上にマッピングしたり、危機下にある地域に届ける支援物資の配送状況を追跡することができないだろうか?」

「消えないインクが、性的暴力を抑止し、加害者を特定するのに役立ったなら?」

これらは、ユニセフが人道支援の現場で働くスタッフやパートナー団体、技術者やデザインの専門家を集め、人道支援活動における子どもたちのためのイノベーションについて話し合い、出し合ったアイディアの一部です。

アイディアを出し合う空間

© UNICEF Video
コンゴ共和国で従事するスティーブン・マイケル ユニセフ緊急専門家(左側)が、ユニセフ・マリ事務所のイアン・マックレイ職員とともに、イノベーションラボについてプレゼンテーションしています。

ユニセフの緊急支援プログラム部とイノベーションユニット(技術開発班)によって開かれた3日間のイノベーションラボは、緊急時におけるリアルタイムでのデータ・情報管理や、支援を受ける側も参画する人道支援プログラム計画の必要性など、人道支援分野においてこれまでずっと課題であった問題のいくつかに取り組みました。

このイノベーションラボは、いわゆる“ラボ=研究所”ではなく、むしろ、スタッフ同士が向き合い、人道支援活動における新たな解決策を生み出すための広い視野を持ち、チームワークを発揮するための空間なのです。この取り組みによって生まれたアイディアの一部が、今後数ヶ月間かけて掘り下げられ、検証される予定です。

オペレーションでの課題

人道危機への支援からコミュニティの復興の手助けまで、ユニセフはパートナーとともに、命を守り、人権を保護し、災害や紛争への脆弱性を減らすために活動しています。そのオペレーションには、例えば、情報インフラが破壊された、もしくは十分に備わっていない環境、安全や治安の面の脅威、そして職員が深刻なストレスを感じることへのリスクなど、数多くの課題がついてまわります。

ユニセフのスタッフは、国連世界食糧計画(WFP)や国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)、英国国際開発省、他のパートナーとともに、特に人道支援における課題に対する解決策を生み出しています。官民両部門から集まった技術者やデザイン専門家が、それぞれがもつ知識や発想を共有しました。

改善につながるイノベーション

© UNICEF Video
イノベーションラボの参加者が、様々なアイディアを並べた図を指差しています。

イノベーションラボは、人道支援分野に関するイノベーションを後押しするという、ユニセフの新しい取り組みを強調するものです。この取り組みは、スタッフ間のネットワークによって広がりつづけ、世界中で起こる緊急の人道危機において、子どもや女性へ支援を届ける活動に役立ちます。

「イノベーションラボのメンバーたちは、それぞれが働く現地事務所で、毎日工夫してイノベーションに取り組んでいます。しかし、私たちは普段、支援活動の現場で走り回っているので、こういうふうに、解決すべき課題にじっくりと取り組める機会はとても貴重です」と緊急支援プログラム部人道支援政策課のジュネビエーブ・ボウティン課長は話します。

「私たちはここでお互いの意見を聞き、学び、一人の経験を別の経験と結びつけ、改善につながる新しい何かを創りあげるのです」と、ユニセフ・チャド事務所のガイ・ヨゴ緊急支援部長は話します。

関連リンク:

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