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ユニセフ協会からのお知らせ

ユニセフにとっての2013年
みなさまのご支援のもと、世界各地で活動

UNICEF year in review 2013-ユニセフ2013年活動報告

2013年は、大規模な人道支援活動を必要とする戦闘や紛争、自然災害などが世界各地で発生しました。長引くシリア危機に加え、年初めより紛争が激化したマリ、甚大な台風被害を受けたフィリピン、戦闘が激化している中央アフリカや南スーダンなど、子どもたちを含めた多くの命が、今なお危険にさらされています。生き延びた子どもたちや家族は現在も、困難な環境での避難を余儀なくされています。ユニセフは、支援を切実に必要する多くの子どもたちと家族に、保健、水と衛生、保護、教育など、あらゆる分野における支援活動を続けています。

終息が見えないシリア危機

© UNICEF/PFPG2013P-0457/RAZAN RASHIDI
厳しい寒さのなかの避難生活続ける中、ユニセフからの防寒着の支援をうけとり、嬉しそうなシリアの子ども

長引く紛争のなか、支援を必要としているシリアの子どもたちはシリア国内で400万人以上、避難先の周辺国で110万人とみられています。ユニセフは、避難先での感染症蔓延を防ぐため、はしかやポリオなどの予防接種を各地で実施。現在、中東地域では過去最大規模の予防接種キャンペーンを実施しています。また、冬の厳しい寒さから身を守れるように、防寒着の支援を届けた他、長引く避難生活で学校に通えていない子どもたちが、避難先でも再び教育を受けられるよう、学校クラブを各地で設立。教材の提供や、被害を受けた学校の修繕も支援しています。

しかしながら、シリアでの紛争と暴力や市民の避難は2014年も続くとみられています。ユニセフは2014年、シリア危機に対し、2500万人以上の子どもたちにポリオなどの予防接種を実施、約450万人の子どもたちに対する教育の再開、1,100万のシリアの人々に安全な水を供給、そして、200万人以上の子どもたちを保護し、トラウマ治療などの支援を実施する予定です。

フィリピン、復興へ向けた動き

© UNICEF/PFPG2013P-0490/Lane
避難所で栄養状態のチェックを受けるフィリピンで被災したこども

11月8日フィリピンに上陸した台風30号は、多くの地域に甚大な被害をもたらし、400万人以上の子どもが被災しました。被害発生直後からユニセフは、フィリピン国内に備蓄されていた、栄養不良の治療用食品や医薬品、水と衛生キットなどの緊急支援物資の配送開始。デンマーク・コペンハーゲンのユニセフ物資供給センターからも、1万世帯・総額130万米ドル分の支援物資を空輸しました。

災害発生直後の被災地では、交通アクセス寸断や燃料の不足などにより、支援物資の輸送には多くの困難が伴いましたが、ユニセフはパートナーとの協力の下、燃料の確保に奔走、また緊急支援を迅速に進めるため、世界各地で勤務するユニセフ職員を被災地に派遣しました。

台風の甚大な被害を逃れることができた子どもたちが、生き延びるために緊急の支援を必要としているなか、ユニセフは水や衛生設備の復旧、保健分野の支援、親と離れ離れになった子どもの保護、教育分野の支援などを実施し、子どもたちが守られた環境に身を置き、一日も早く被災前の生活を取り戻せるように支援を続けてきました。

12月、フィリピン台風緊急募金にご支援くださる日本のみなさまへの感謝の意を表するため、ユニセフのアンソニー・レーク事務局長から感謝のメッセージが届きました。

中央アフリカ・南スーダンなどで戦闘激化

© UNICEF/NYHQ2013-1159/MIA FARROW
中央アフリカにある避難所で、ユニセフの支援したテントの前に立つ子どもたち

アフリカ中部の中央アフリカ共和国では戦闘が激化し続けるなか、子どもに対する殺傷や虐待、暴力が深刻な問題となっています。また、困難な避難生活の中で、重度の栄養不良に陥る子どもが急増しています。この緊急事態に対しユニセフは、栄養補助ミルクや栄養補助食などを含む、緊急支援物資を輸送。また、重度の急性栄養不良を管理するシステムが作られ、国中の通院型または入院型の栄養センター123ヶ所で、12,447人が治療を受けてきました。避難場所を巡回し、子どもたちの栄養状況を確認する移動型の診療所も設置されています。

世界で一番若い国、南スーダンでも戦闘が激化しています。何万人もの人々が安全を求めて国連基地内へ避難するなか、子どもたちが深刻な危機にさらされています。ユニセフはパートナーとの協力の下、避難している人々が屋外排泄を余儀なくされている状況を改善するため、簡易トイレを設置。衛生環境の悪化による感染症の蔓延防止に、全力を挙げています。また、生後6か月から5歳までの子どもたちに高カロリービスケットを配布するなど、幼い子どもたちへの保健ケアを拡大しています。

様々な分野、様々な形での支援

© UNICEF/NYHQ2013-1241/JEOFFREY MAITEM
フィリピンの被災地を訪問したレーク事務局長

ユニセフは、世界の子どもたちの健やかな成長と発達のために、2013年も様々な活動を続けてきました。子どもに対する暴力の撲滅、障がいのある子どもたちの権利の推進、女性器切除の習慣の根絶、乳幼児期の子どもたちへの支援、HIV/エイズ分野の支援など、世界各地で、様々な支援活動が行われています。また、今年はユニセフ親善大使にケイティ・ペリー氏が就任しました。若い世代から多くの支持を受けているケイティ・ペリー親善大使には、深刻な貧困、暴力や虐待、育児放棄、緊急事態、紛争下など最も厳しい環境にある世界の子どもたちの現状を発信していくことで、若い世代の関心を高めていくことが期待されています。

ユニセフのアンソニー・レーク事務局長は「子どもたちの権利や公平性を促進することで、子どもたちが持つ可能性を最大限に引き出すことができます。そうすることで、子どもたちは自分の世界を変え、私たちの世界を明るく照らし、未来の世界を築いていくのです」と語ります。

困難な状況下におかれている世界の多くの子どもたちのために、2014年もユニセフは世界各地で支援活動を続けていきます。どうぞ2014年もあたたかいご支援の程、よろしくお願い申し上げます。

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