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シリア緊急募金 第26報
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© UNICEF/Jordan/2012/Al-Masri |
ユニセフ中東・北アフリカ地域事務所のマリア・カリビス代表は、内戦が続くシリアの状況を憂慮し、次の声明を発表しました。
「今週シリアから届いた一連の報告は、激化する武力紛争が続く限り、子どもたちは、取り返しのつかない犠牲を払い続けるということを、改めて私たちに知らしめました。
今日(現地時間18日)も、大量殺りくが行われたホムス郊外のハサウィヤ村の状況を伝える報道は、死者には、家族全員が殺された家庭も複数含まれると、その惨状を伝えました。
これより前、リフダマスカス南部での戦闘で、シリア国内に居住するパレスチナ難民の女性と子どもが死傷したとの報道がありました。
そして、今週初めには、アレッポ大学で発生した2件の爆発事件で、多数の学生を含む80人以上の方々が命を落としました。
ユニセフは、これら一連の事件を、最も強い言葉で非難します。そして、ここに改めて、全ての関係当事者に対し、市民一人ひとり、特に子どもたちが、この武力紛争の影響を受ける事がないよう、安全の確保を求めます」
サキラさんは、親類も含めた大家族と一緒に、イラク西部に設置されたカーイム難民キャンプでの生活を余儀なくされています。サキラさんの心配事のひとつは、息子のイムラヒム君の体調です。サキラさんは、心配そうな声で、イブラヒム君を病院に連れて行く必要があると話します。
「イブラヒムには治療が必要です。でも、このキャンプでは、その治療を受けることができません」「イブラヒムだけでなく、一緒に逃げてきた家族全員の健康がちゃんと保たれるか、心配です。今、私たちが生活しているテントでは、この寒さはしのげないのです。毛布や、防寒着、子どもたちを温め続けるものが必要です」「この冬をどうやって乗り切ればいいのか・・・」(サミラさん)
一昨年の東日本大震災緊急支援活動に、ユニセフの「子どもの保護専門家」として参加し、現在、イラクで活動を続ける野田真紀さんは、「ヨルダンやトルコ、レバノンなどに逃れた人々と比較すると、イラクに逃れた人々が置かれている現状には、あまり光が当てられていない」「ぜひ、イラクに逃れたシリアの子どもたちのことも忘れないで欲しい」と訴えます。