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世界の宗教者が、子どもたちのために参集
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© UNICEF/NYHQ2009-2072/Berkwitz |
世界宗教者平和会議のウィリアム・ベンドレイ国際委員会事務総長は、国連教会の礼拝堂で開かれた「世界子どものための祈りと行動の日」を異教徒間で祝う式典で開会の言葉を述べました。 |
2009年11月20日の「子どもの権利条約」採択20年を控えた18日、ユニセフは、11月20日を「世界子どものための祈りと行動の日(World Day of Prayer and Action for Children)」として定める式典に参加しました。
世界中の多くの宗教グループは、この日を記念し、様々な宗教の教えや「子どもの権利条約」が認めている価値=子どもたちの福祉と権利の実現を訴える様々な活動に参加しています。
ユニセフのアン・ベネマン事務局長は、ニューヨークで行われたこの式典で、宗教的リーダーや宗教団体の方々は、道徳的にお手本となる立場に立ち、世界的な連携を実現してゆくために良い影響を人々に与えており、こうした活動が、子どもたちに積極的な変化をもたらす一助となっていると述べました。
© UNICEF/NYHQ2009-2071/Berkwitz |
「世界子どものための祈りと行動の日」の式典でスピーチするユニセフのアン・ベネマン事務局長。 |
「ありがとう基金」と「世界宗教者平和会議」という、二つのユニセフの重要なパートナー団体によって始められたこの新しいイニシアティブは、世界中の宗教、政府、市民社会、そして国際機関などで活動する人々の善意を、子どもの権利の名の下に結集させることを目的としています。
こうした目的を具体化するために、近い将来、世界中の宗教者が、祈りのみならず、より具体的な行動を通じて子どもの権利の実現を訴えるため、この「世界子どものための祈りと行動の日」が、それぞれの宗教において設定されることが期待されています。
この日を特別なものとしているものは、子どもたちが置かれている状況を改善するために、祈りと具体的な行動という両面が強調されていることです。こうした行動には、感染症の予防接種から、飢えや栄養不良の撲滅、危険な伝統的な慣習に対する対策と女子教育促進にいたるまで、子どもたちのニーズに合わせた様々なものが求められています。
子どもの権利条約全体にわたって明記されている正義、人類愛、尊厳の原則は、主な伝統的な宗教の中でも重要な価値が置かれています。このように、条約と宗教が共有する原則には、以下のようなものがあります。
国内的にそして国際的に、また、その国の中で最も小さな村でも大都市でも、宗教的なコミュニティは子どもたちをケアし、保護するための大きく永続的なネットワークを提供しています。そして、道徳的権威を持つ宗教的リーダーは、コミュニティの習慣を変え、優先順位の決定に影響力を駆使することができます。また、官民のパートナーと協力して、子どもたちが成長するために必要なサービスを届けることができるのです。
ユニセフと宗教界とのパートナーシップは、1980年代にユニセフが、世界中で「子どもの生存革命」をスタートさせた時に遡ります。その当時から、ユニセフは宗教グループと共に、子どもたちの代弁者として、子どもの商業的性的搾取、HIV/エイズ、女性器切除、虐待を受けた子どもたちへの教育など、広範囲にわたる問題について取り組んできました。
© Baha'i Botswana/2009 |
ボツワナで、ユニセフと地元のNGOによって開発された教材を使う子どもたち。 |
「世界子どもの祈りと行動の日」は、子どもの権利を実現するために、パートナーシップが持つ力を私たちに再認識させる機会です。世界中のユニセフの現地事務所も、この日、世界各地で、これを記念するイベントに参加しています。
全ての宗教において、子どもたちは、人類にとって最も重要な存在=希望そのものであるとされています。
「世界子どもの祈りと行動の日」は、こうした共通の理念・概念を祝うだけでなく、全ての子どもたちの明るい未来のために、世界が団結する特別な機会を提供しています。