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地雷に関する啓発のための国際デー
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ユニセフは、4月4日の「地雷に関する啓発のための国際デー」にあたり、地雷や不発弾などの影響から子どもたちとその家族を守るため、断固たる行動の必要性を訴えました。
「非人道的な兵器による影響を受けて、あまりにも多くの子どもたちの命が奪われ、同様に地雷で手足を失っています。」 ユニセフのヒルデ・ジョンソン事務局次長は訴えます。
「国際社会は、1999年に地雷禁止条約が発効されてから、その目的と趣旨の達成に向けて大きな進展を遂げてきました。しかし、未だに、この活動の終結には程遠い状況です。毎年、多くの人々がこうした兵器の犠牲となり、さらに多くの人々が、水を汲んだり、薪を集めたり、作物を育てたり、あるいはただ子どもたちを遊ばせたりするなどの日常の生活を送る土地を奪われています。この条約が全ての国によって受け入れられ、そして実行ある行動が取られることが必要です。」(ジョンソン事務局次長)
地雷をはじめ、何年も前に終った武力紛争が残していった殺傷能力のある爆発物によって、毎日、世界中の多くの人々の命が奪われ、傷ついています。
2008年の一年間に、新たに5197人が地雷や過去の戦闘で使われた不発弾(ERW)、そして仕掛け爆弾(IEDs)などの被害を受けました。この数は、2007年よりも減ったものの、地雷やERWの被害者の数は増え続けているのです。その多くを占める子どもたち。特に地雷やERWの被害者に占める男の子の割合は、全体の30%にも及んでいます。
そして、現状、被害者としては比較的限られた数しか報告されていない女の子たちも、別な形で影響を受けています。というのも、女性の場合、多くは、その被害が報告されていないことが疑われているからです。例えば、ある国々では、障害のあることは、特に女の子にとっては、世間から隠す必要のある不名誉なことと考えられているのです。多くの女の子の被害は報告されず、そのため、治療やその他の支援を受けることはありません。彼女たちは、家族にとって重荷と思われています。
子どもたちは、さまざまなことに興味を示します。遊んだり、探したり、探検したいと望むのは、子どもたちが生来持つ性質です。つまり、地雷をはじめとする爆発物がある環境では、子どもであること自体が危険を伴うことなのです。学校まで歩くこと、家畜を放牧すること、水を汲むこと、果物や薪を集めることが、子どもたちに死をもたらす行為にもなりかねないのです。
地雷の爆発で命をとりとめることが出来たとしても、その子どもは、一生残る障害に苦しむことになる可能性が高いのが現実です。身近にリハビリをしてくれるような施設も無く、学校に通う機会も恐らく奪われてしまうでしょう。なぜなら、病院で治療を受けるための余裕も無い家では、医療費はもちろん、ましてや教育費も払うことはできないのですから。
軍縮や人道、人権に関するさまざまな国際的な条約は、地雷や他の理由によって障害を負った子どもたちが社会の全ての権利を享受できるよう、特別な配慮が必要であることを、次々に明確にしてきています。こうした条約が、生き残った子どもたちの権利を推進する力強い枠組みとなっているのです。
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